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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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生きのびるため-1

 もう認めるしか生存権を獲得できないと分かれば、人間は何だってする、お通夜の後、家に帰ったあたしはその夜、自分自身から積極的にママと性交渉を持った。
「ごめん、ママ、例のお薬飲んで」
 精神科で眠れないって理由で処方された、きっついお薬、ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤だよ。
「えーーー、あれ飲むと記憶がなくなるのよね」
 そうなの、意識がある状態でも、飲んで一時間後の記憶が間違いなく飛んでしまう、ちょっと怖い睡眠薬遊び、ママとの相性もいいらしくて、意識の残っているとき、彼女は深く快感に浸れるみたいなの、後で思い出そうとしても思い出せないという副作用はあるけど、嫌いでもないらしい。
 順子に抱き着くママに甘くささやきかけるように、誘うの。
「ペニバンしてセックスしよ? 今晩はママの元を離れないし、ママのこと大好きだから、絶対に順子はママの彼女だから」

 うえっ気持ち悪い、だって順子の趣味はパートナーを無抵抗にして、身動き取れないように薬で弄ぶことなんだよ、怖いママから離れられることができるのは意識を奪うときだけ、彼女を仮死状態にして、人形を見るように視ることが出来るときだけが、順子にとっての愉悦なの、この子キモイよね、趣味がわるい、母親に反抗できないから薬の力を借りて身体を死体のようにして、ただ愛でるの、セックスのような乱暴なことするのは彼女の意識が残っている間だけで、昏睡状態になったら、添い寝をしてその姿を愛で、時に人形を抱くように抱きしめる程度、それだけが順子のできる小さな復讐、なんて受動的で受身で冷たい性を宿しているのだろうと、あたし自身戦慄してしまう、でもそれをママは見抜いていて好き放題させているの、順子がママに危害を加えることが無いって見抜いている、死体のように昏睡してるママ自身を順子がエロい目でみていることを分かっていてそれを妄想して愉しんでいる、絶対に! だってあたしは娘だからわかるもの、ママの気持ちが、分かりたくなんか全く無いけど、血は正直なんだよ。。

 順子はイジメられている事を、そしてそれはママのせいであるという事を、だから学校に行きたくないってことを、ママがお薬と少しのアルコールで飲み干してから訴えた。
 閨蜜な母娘同士だからだろうか、ママは本当に意地悪な答えを用意してくれてた。
「じゃあママがまた学校に行って、順子ちゃんをイジメないように訴えてあげましょうか」
 娘が勇気を振り絞って、どれだけ恥を忍んでいってもママは一向に揺るがない、トコトンいじめっ子の心理を知り抜いている。
 あたしがそう告白してくるの、きっと待ってたんだと思う、それ位の強さを持ってる子だって、なまじお腹を痛めて産んだ娘だから、確信しているんだと……
「……やっぱりママって、あたしが穢い娘だって思ってるんでしょ?」
「そんな言い方しないでよ、そうだとしたら順子ちゃんとHな事なんてしないでしょ、キタナイなんて思ってないからこういうことできるんだからね」
「うそ、あたしのこと辱めたいんでしょ」
 あたしが畳みければママは濃厚なキスであたしのお口を塞ごうとする、トコトン支配的で暴力的、その強さに閉口してしまうの。
「まって、ママ、約束して、順子のこといくら抱いてもいいから、学校の事は順子に任せて、勉強では一番を維持すること約束するし、独検も取るし、ママから逃げたりしないから」
「まあ、なんて嬉しいことを……いいこに育ってくれてママは幸せよ」
 一つだけ嘘をつきました、ママごめんなさい、順子はママから逃げたいです、こんな悪い娘ですみません、嘘つきのダメダメな娘なのにこんなに可愛がってくれて本当にありがとう。
「順ちゃん、ね、もっとしない?」
 甘くカワイイ声に呆けそうになりながら、果てしなくママを憎み、それと同じくらいママに謝罪している、そうして心の澱の奥底に『いつかぜったいに逃げてやる、にげてやるんだ……』という声を沈めるのよ。


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