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梨花
【その他 官能小説】

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梨花-49

 「変わってるわねえ。温泉で裸になるのと海で透けた水着着るのとどっちが恥ずかしいことだと思うの?」
 「そりゃまあ、透ける水着の方が恥ずかしいだろう」
 「そうでしょ?」
 「お前の言いたいことは分かる」
 「そうでしょ? それでなんで温泉は駄目なの?」
 「つまりな、感性の問題だな」
 「カンセー?」
 「ああ。スッポンポンというのはどうも俺の感性にしっくり来ないんだ」
 「それじゃいつも私が部屋の中で素っ裸になると不愉快に思ってたの?」
 「違う違う。他人に見せるという事に関して言ってるんだ」
 「ああ。私が恥ずかしい格好でいるのを見られても平気だけど私の裸を見られるのが厭なの?」
 「そう、そのとおり」
 「変わってるのね。理解出来ないわね」
 「理解出来なくて結構」
 「それじゃ、透けたパンティかなんか穿いて温泉に入るっていうのは、どう? この間のゴムの水着着て入ってもいいし」
 「お前よくそんな恥ずかしいこと考えつくな」
 「だって恥ずかしければいいんでしょ? そうじゃないの?」
 「なんだそれは」
 「私が恥ずかしがってないとオサムつまんないんでしょ」
 「そんなことは無い。まあ女は恥ずかしがっている時が一番色気があっていいとは思っているけど」
 「それじゃ、温泉でなければいいじゃない。何処か景色のいい所とか、食べ物がおいしい所とか」
 「それならいい。北海道に行って蟹でも食べて来るか?」
 「うん。それいいな。そうしよう」
 「いや、やっぱり駄目だ。俺は寒いの苦手だから九州か沖縄にしよう」
 「何処でもいいわよ」
 「それじゃお前、プラン立てて旅行の手配は全部やれよ」
 「うん。オサムは何するの?」
 「俺はな、何にもしないの」
 「狡い。2人で相談しようよ。楽しいじゃない」
 「相談したって結局お前が決めるじゃないか」
 「そんなこと無いわよ」
 「それよりな。旅行するとなれば、その前にピアスをしないか?」
 「何処に?」
 「うん。いろいろずっと考えてたんだけど、臍とあそこにしよう」
 「オサムの?」
 「馬鹿。俺がピアスしてどうすんだ」
 「可愛いと思うわよ」
 「男のピアスなんてみっともないだけだ」
 「そんなこと無いわよ。私もするからオサムもしよう」
 「いや、俺は駄目だ」
 「ねえ、しようよ。おチンチンに」
 「馬鹿。考えただけで痛い」
 「それじゃ耳に」
 「耳は恥ずかしい」
 「それなら何処ならいいの?」
 「お前も話の持って行き方がうまくなったな。俺は駄目だ。そもそもお前にピアスするのは結婚する時の2人の約束なんだ」
 「分かっているわよ」
 「だから交換条件なんて持ち出すな」
 「はい。何処でもピアスして下さい」
 「あそこにピアスしてな、鈴を付けようかと思ってる」
 「そんなの付けたら音がするじゃない」
 「当たり前だろ、鈴なんだから」
 「そしたら歩く度に音がして分かっちゃう」
 「うん。それは最高だな」
 「なんだか猫みたい」
 「そう。お前は俺の猫だ」
 「にゃあ」
 「よしよし」
 「ねえ。そんな所に鈴なんか付けたらセックス出来なくなっちゃうんじゃないの?」
 「セックスの時は外せばいいんだ」
 「そうか外せる鈴か」
 「いや。今思ったけど外せない鈴っていうのもいいな」
 「だからそれじゃ、セックス出来ない」
 「場所を考えればなんとか出来るんじゃないか?」
 「場所って?」
 「だから鈴を付ける場所だ」
 「だって性器に付けるんでしょ?」
 「だから下の方に付けるとか、ビラビラの先っちょに付けるとか工夫すればセックス出来るんじゃないかな」


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