投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最初へ わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 54 わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 56 わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最後へ

楽しい時間-5

 GWも終わり、相変わらず三人でつるむあたしたちです、クラスの視線はやっぱり気になります、特に男子!
 順子の境遇は先生も知っていらして、そのことを口にすることは『先生の前では』無くなりましたが、公然の秘密という扱いになっただけ、よりたちが悪いんじゃないのかって気がします。
 とまれ紳士的な神尾君がついていてくれるお陰なのか(彼はそう思っているみたいです、でもそんなに順子は弱い子でもありません、二人がそばにいるだけで強くなれる気はしますけど)一人でいても、次の授業の準備に忙しい振りしたりとか、お昼にトイレでご飯を食べ、その後誰にも気づかれないように図書室に駆け込んで誰にも見られないように本の世界に逃げ込むとかの行動から開放されたのです。
 そんな彼ったら、頬を腫らせて学校にやってきたものですから、あたしたち二人はとても心配してしまったのです、
「まあ、どうしたの、ペルちゃん」
 いつの間にそんな呼び方になったのでしょうか、ペルコヴィッチさんくらいならわかりますけど、ペルちゃんなんて。
「虫歯ほっといたら、遂に腫れてきちゃってさ、ほっぺたまで腫れてくるんだ」
「だいじょうぶかしら、まさか殴られたとかじゃなくって?」
 まさかあたしを庇ってなんてなどとしたら、胸が痛むのです、友達にはいてくれるだけでよくて、何かをしてほしいわけじゃないじゃないのって感じです、だってそれは恥ずかしいことだから。
「まさか、そ、それだったら転んだっていうよ、虫歯だよ、虫歯」
 あたしたち二人は彼のことを、くすくす笑うだけでした。
 その年はまだ梅雨明け前だというのに、ものすごい暑くて、TVでも記録的な暑さだと連日報道していました。
 体育の時間中、あたしと組んでバドミントンをしていた神尾さんの動きが鈍くなっていって、その場にうずくまってしまったのです。
 あたしは先生に報告し、彼女に肩をかして保健室に連れて行くことにしました、彼の身体はやけに熱く、微かに震えています。
「さむい、寒いよ……」
 こんなに暑いというのに、何で寒いなんていうのかわかりませんが、彼が苦しんでいるのはよくわかります。
 保健室で施されたのは脇に冷却材を当てられ、首には湿ったタオルを添え、スポーツドリンクを飲ませるというものでした。
 熱を計れば41℃にも達し、意識はあるものの命にもかかわるということで、救急車に運ばれていきました。


わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最初へ わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 54 わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 56 わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前