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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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楽しい時間-4

 船橋と付き合いたいなんてぜんぜん思ってませんけど、その隣にいる神尾と代わりにいる自分を想像し、いつかあたしにもそんな女の子が現れてくれるんだろうかと、そしたら順子はどうしたいのかなって、順子がドキドキするところとかを間近で見たいなって思うの、でもそんな子ホントに現れるのかしら?
 水族園を一通り観察した後、あたし達はビュッヒェの一角にお弁当を広げ、三人でランチをしました、外人ハーフあるあるの苛められっこ寸前の神尾君、落ち着きが無くてペンギンを捕まえてしまう、空気の読めない船橋さん、父に性的虐待を受けたことを身バレしているあたし、教室に居場所がないもの同士の食べる食事はとってもおいしく、こんな楽しい時間があたしにもあるんだなって、楽しいことがなんだか悪いことでもしているんじゃないかと、内心怯えながらすごしたのです。
 ランチの後、仄暗い海底から地上に上がるように感じられるエレベーターに乗り、明るい地上に出ると……そこは空中に浮かぶ庭園があり、小さな噴水池とお空が解けあい、まるでヨットが浮かんでいるようでもあり清々しく、更に歩いて干潟に出、帰りにアイスクリームを買って食べたそのおいしさときたら、なんて素敵な経験でしょう! こんな当たり前のような中学生らしいことができるなんて。。
 これはすばらしい経験です、この順子が中学生らしいと思える時間など持てるなんて、楽しい振りをすることはあっても、楽しいと感じる時間が持てたことは、本当に、ほんとうに大切だと思うからです。
 二人にはお礼を言わなくてはいけませんが、そんなことをすると三人の同盟に亀裂が生じるような気がして、なんだか上手くいえない気がしてしまうのです。だから心の中でいわせて、ありがとうって。

 そのときに、気づくべきだったんです、あたしも船橋さんも既に袖が短いのに、初夏という季節であるにもかかわらず、神尾君がいまだ長袖でいるということに……その不自然さに、時々二日三日と学校を休むときがどうしてかあるということに……。


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