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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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文化祭-9

入れ替わりで海菜達がいた場所に座る。彼女達は私達が終わってすぐに私達とは反対側の舞台袖に行ってしまったようだ。
仕方ないが、話をしたかったので少し寂しい。

「…空美さん、間に合うかな」

次が始まるまではまだ10分近くある。どうだろうか。間に合えばいいが。

「ゆーりかちゃん」

「お母様」

カメラを持った海菜の母に声を掛けられる。父親も一緒だ。小春もすぐに海菜の母親だと気付いたようでぺこりと頭を下げた。

「海(うみ)ちゃんの友達?」

もう1人、カメラを持った背の高い男性がひょっこり顔を出す。

「そうそう。海菜の友達の百合香ちゃんと小春ちゃん。確かみぃちゃんの部活の後輩でもあるんだよね」

「ダンス部の子かぁ。うちの子がお世話になってます」

「あ、もしかして空美さんの…?」

「空美の父親です。こっちは俺の妻です」

「空美の母です」

2人とも愛想の良いところがよく似ている。どちらかといえば父親似だ。

「…空美先輩のお父さん、カッコいい…」

小春が恍惚とした表情で呟く。そういえば以前、歳上が好きだと言っていたが、流石に歳上過ぎないだろうか。

「…もしかして失恋した相手もかなりおじさんだったりする?40代とか?」

小声で小春に聞く。それはないよと苦笑いした。

「兄の同級生だから…5歳上」

「お兄さんの…そういえば歳の離れた兄がいるって言ってたわね。今日は来てないの?」

「んー…来るって聞いてたんだけど…あ、今来た」

入り口の方に目をやる。金髪の若い男性が1人。こちらに気付くとぶんぶんと大きく手を振りながら駆け寄ってきた。

「こーはーるー!」

「お兄ちゃん、遅い。もう私達終わっちゃったよ」

「え!嘘!マジで…?」

笑顔から一変、この世の終わりのような顔をする。部長に頼めば映像を貰えるだろうか。少し席を外し、部長に聞きに行く。

「今日の映像って、スマホに送れたりしますか?」

「ん…出来るけど…一人反省会?」

「ああ、いえ…小春のお兄さんに渡そうと思って」

「そうか。じゃあ後で送るね」

「ありがとうございます」

小春達の元に戻り、データを貰える事を伝える。

「え、ありがとう百合香ちゃん。お兄ちゃん、良かったね」

「ありがとぉぉぉ!良い友達を持ったなこはるぅ…」

「後で小春の方に送りますね」

ありがたやありがたやと拝むように手を合わせる小春のお兄さん。
そんな兄を見て小春は呆れたように溜息をついた。


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