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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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文化祭-5

「オカエリナサイマセーゴシュジンサマ」

「…まこちゃん先輩、笑顔笑顔」

「…その呼び方。やめろっつってんだろ。3名様でよろしいですかー」

メイド服を着た男子生徒と親しげに話す海菜。なんだか仲良さげだった。席に案内されると、私を奥に押し込みその隣に海菜が、向かい側に小春が座った。そして当たり前のように手を握られる。

「まこちゃん先輩、みぃちゃんは?」

「はっ、残念だったな。今の時間は空美は居ない」

勝ち誇ったように言う男子生徒。さっきまではしゃいでいたのが嘘のように大人しくなる。

「そう。ところで、みぃちゃんのメイド服姿どう?可愛かった?」

「…海菜、目がマジね」

「…ほら、友達引いてんぞ。…メイド服は…控えめに言って最高だった」

メイド服が好きなのだろうか。私が着ても喜んでくれるだろうか。
首を振り、妄想をかき消す。自分の思考に頭を抱えた。

「…あのー、とりあえずお水を…」

「…あ、悪い…じゃなかった。すぐにお持ちします」

男子生徒がお水を取りに慌てて去っていく。はぁ…と海菜がため息をついた。あの人とはどういう関係なのだろう。同じ中学の先輩にしては仲が良さすぎる気もしたが。幼馴染なのだろうか。聞いてみようと口を開く。

「ねぇ、海菜」

「うん?」

「メイド服、好きなの?」

質問を間違えた。海菜は好きだよと即答し、小春は着るの?と頬杖をつきニヤニヤしていた。

「ち、違うの。質問を間違えたの。こんなことが聞きたかったわけじゃなくて…さっきの人のことを聞こうと思って…」

「ああ、まこちゃん先輩?」

「その呼び方。よっぽど親しいのね」

「妬いてる?可愛いー」

「そ、そんなんじゃ…」

「お冷お持ちしました」

海菜の分だけ、少し強めに置かれる。コップの水が少し揺れた。

「私にだけあたり強いよね」

「そっちが突っかかってくるからだろ。注文あるならついでに今聞くけど」

「…ここ、ツンデレメイド喫茶だったっけ」

「ああ?」

「怖い怖い。2人とも何か頼む?」

「私、パンケーキ」

「…私は…アイスコーヒーを」

「…じゃあ、パンケーキ3つとアイスコーヒー2つ、小春ちゃんは…」

「ああ、えっと…コーヒ…いや、アイスティーで」

「かしこまりました」

態度も口も悪いが、不思議と怖い人には見えない。海菜の知り合いだからだろうか。

「…あ、さっきの続き、聞かせてもらっていいかしら」

「ああ、そうだね。あの人はみぃちゃんの幼馴染の真さん。今は幼馴染から恋人に昇格したみたいだけど。昔からまこちゃんってみぃちゃんが呼ぶもんだから、私達の間でも定着しちゃってね。昔はよく遊んであげたなぁ…」

すかさず「遊んでもらったの間違いだろ」と近くの席に料理を運んでいた真さんからツッコミがきた。


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