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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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文化祭-3

「…なんか、私だけ学年違うみたい」

海菜に小春ちゃんと呼ばれていた女の子が溜息をつく。苗字は知らない。にしても、近くで見ると本当に小さい。海菜と40センチ違うということは140くらいだろうか。

「…海菜と星野君がデカイのよ」

「私の方が1センチ高いけどね」

勝ち誇ったような顔をする海菜。

「…しつこいなお前」

「…待って、海菜ちゃん身長いくつ」

「180。小春ちゃんは?」

「139.9…」

「…もう140でいいんじゃない?」

「そう思うよね!でも四捨五入しても140だよ!毎日牛乳飲んでるのに!成長期どこ行ったの!」

海菜ちゃんくらいの身長が欲しいと切実な雰囲気で呟く小春ちゃん。それは高望みしすぎだろうと俺を含めた三人から総ツッコミを受けた。

「うぅ…だって、背の高い人ってそれだけでカッコいいじゃん…」

「それはわかる」

「けど、結局百合香くらいの身長が丁度いいよね」

「…私ももうちょっと伸びたいのよね…」

「そうなの?充分だと思うけど」

「だって…少しでも貴女に近づきたいから…」

小さな声で、恥ずかしそうに小桜さんが呟く。海菜はどこか嬉しそうにくすくすと笑う。甘い雰囲気に、思わず溜息が漏れた。

「百合香ちゃんまで伸びたら私が辛いから伸びなくていいよ。むしろ縮んで。20pくらい」

「小春ちゃん、身長の話になると怖いなぁ…」

そんな話をしているうちに駅に着く。小春ちゃんは逆方向だと言うのでここで別れた。俺と小桜さんと海菜の三人が残される。会話のないまま、同じ駅で降りる。

「じゃあ、またね。望」

「…ああ、また明日」

「またね」

同じ方向に向かって並んで歩いていく2人。その様子は仲睦まじかった。見ていられないほどに。


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