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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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文化祭-11

舞台が終わり、百合香達の元へ戻る。

「お疲れ様、海菜」

「ありがとうー」

「カッコ良かったぁ…アレク…」

「ああ、ありがとう」

小春ちゃんの言葉に少し照れたように頬を掻く。
取ってつけたように、ルーク王子もカッコ良かったよと付け足した。

「百合香ちゃんはもちろん王子派だよね?」

「え。…私は…そう…ね。カッコ…良かった…わよ…」

ぎこちない言い方だった。私を一瞥してから恥ずかしそうに視線をそらす。

「…さては見惚れてたな?」

顔を覗き込む。そんなこと無いと言う横顔は真っ赤に染まっていた。

「海菜似合うもんな…ああいう衣装」

「でもまあ…私もアレク好きだよ。ルークを守って死ぬシーンとか、台本読んだだけで泣きそうになったもん」

「本番もガチ泣きだったもんな?」

「君が余計なアドリブ打っ込むからね」

「え、どの台詞がアドリブだったの?」

「…色々あるけど…"最期に1つだけお願いを聴いていただけますか"からはほぼアドリブだな」

アレクが死ぬシーン。あの場面は台本通りならほぼ台詞はなかった。
本当に直前になって思いついたらしい。

「生まれ変わってもまた貴方の騎士でありたい。って台詞、台本通りだと思ってた」

「アレクなら言いそうだもんね。私も自然すぎてびっくりした」

「アレクは誰よりも王子のこと慕ってたからな。あれくらい言うだろうと思って」

「アレクだけに"あれく"らい…?」

「…いや、洒落で言ったわけじゃないんだが…あ、福ちゃん」

ふらふらと、福田君が戻ってくる。泣いているようだった。すかさず望がティッシュを差し出す。

「…ありがと。演劇部の舞台見てたら感動しちゃってさー…ああ…写真はバッチリ撮れたよ。ダンス部も。見る?欲しい写真あったら言って。スマホに送ることも出来るし、現像も出来るよ」

皆でカメラを覗き込む。
そういえば、結局みぃちゃんは間に合わなかったのだろうか。
ふとそのことが気になり辺りを見回す。伯母と伯父の姿は発見したが、彼女は居ない。やはり来れなかったようだ。


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