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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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日常といらない娘-2

 それでも日常は続いていく、朝起きて学校に行かなければならないのがつらく、重くしんどい……見える景色が色を失ったように感じるの、綺麗だった葵のお花もキレイに感じなくなっていた、このころから学校に行くより死んでしまいたいと、漠然とだけど思うようになっていった、だって生きてるのつらいし、学校では居場所がないし、苦しいし。ここのところパパが帰ってこないから、変なことされてないけど、この先わからないし……もし今あたしが死んだら、担任とかクラス全員を思い知らせるかなって想像してしまう、その時ママはパパは悲しんでくれるかなって、そう思いたいなって。
 突然キレ出すようなママだし、相談するのすごく恐かったし、でもどうして良いのかわからないし、ものすごくどもりながら、先生からされたことをママに訴え、どうにかならないか相談したの。
「知らないわよ、あんたも悪いところあるんじゃないの」
 キレ出すとかじゃなくって、何か無関心な感じで、あっさりしたものだった。見捨てられたとかと感じたかって? 別にポカーンとしてしまったし、と思ったら、
「じゃあ順子ちゃん、青海中学を受験しましょう、もっと成績上げれば特待生として授業料も免除されるらしいし、ぜんぶママが調べてあげる、安心して」
「そんなことより先生の方を解決したいんだけど……」
「うるさい! あんたは子供で何もわからないんだからママの言うとおりにしていればいいの! わかった!!!」
「はい」……
 解決になるとは思っていなかったけれど、なぜか私立の中学受験が決まった瞬間になるのかしら? わからない、不思議で変な感じよ、あたしおかしいのかな? でもママの言うとおりにするしかないし。
 何か言葉に出来ない怒りをためながら、登校前ママの貝印の、ピンクのカミソリを一本新聞紙でくるんでもっていく。
 学校に付くと案の定上履きが無くなっている、こういうことするのは大体男子の仕業だ、教科書ゴミ箱に突っ込むとか、大体男子と決まっているわ。そのまま靴下のまま教室に向かって、担任の教卓の引き出しをあければ案の定そこに上履きを見つける。そのせいで前に一度担任からこっぴどく怒られたことあったし、やっぱりねって。
「二度目じゃバレバレか」
「次はどこに隠すか?」
「金魚の水槽の中なんかいいんじゃね」
 わざとあたしの耳に聞こえるように、クソ男子どもめ!
 朝の会では出席をとるのだけど、当然順子の番は飛ばされる、一応出席扱いにはしてるらしいけど。
 そしてこれは恐ろしい賭けだと思う。
 子供心に冷静に、パパとママとは住めなくなるかもしれないって。
 今までそれだけは避けよう、それだけは嫌だった、というか恐い、家庭が無くなるのが恐いのよ、でもだったら、順子じゃなくってあたしが戦わなきゃいけないって、この娘を傷つけてでも助けなきゃいけないって。
 点呼の途中であたしはカミソリを取り出して、白く細い手首に刃をあてて、すっぱり一文字に、引いた、ついでにもう一本と、
「わ、せ、先生!」
「きゃあ、順子ちゃん!」
「血だ! キッモ〜〜〜」
 ことの事態にみなが気づき、順子から離れて距離をとる。


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