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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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汚れた記憶2-1

 思い出そうとすると、楽しい記憶が塗りつぶされ、真っ黒になる感じ。それでも正確になんて思い出せないのに、怖さだけは急にチカチカするのだ。特に大きな声で恫喝されると、体が勝手に震えてとめられなくなる、視界もふるえ出して眩暈までしてくる、怖くて怖くて、一度意識を失ってしまい、その間記憶が消えていた。そのことをいくら思い出そうとしても思い出せないし、思い出そうとすればまた震えに襲われるのが恐くて……思い出そうとするのを諦め、忘れようとして心で歌をうたい、時に本の世界に逃げ込みました。
 順子は小学5年生のとある時期から、パパに性的虐待を受けてきた娘です。
 どうしてか初めてのとき、覚えているのは天井の壁紙の模様でと、タンスに乗った家族の笑いあう小旅行の写真です。
「最初はちょっと痛いけどな、すぐ慣れるからな。がんばりなさい、パパは順子が頑張ってるのみるのが大好きだぞ」
「うん、パパがそういうなら……」
 本音を言うことというか、何がどうすれば不快なのかわからない、小学5年生ではわからないことが多すぎるし、このことをママにも友達にも、ましてや先生に聞くことなんてできないの、巻き込まれたときから、これは人に話せない、話してはいけない、秘密をもったことはわかった、でも何されてるかよくわからないというか、気持ち悪いことだなって、思って我慢したの。
「ママには話してはいけないよ」
 そういって順子に口止めするパパだ。
「先生とかお友達にもは、う、話しちゃだめ?」
「そんなことをしてごらん、はぁ、パパは捕まって刑務所に入れられちゃう、そしたら順子たちは生活できなくなっちゃうぞ、うう」
 恐くなってパパをぎゅうっと抱きしめた、だって怖くてしかたない、子供にとって親がパパがいなくなるって想像しただけで、不安で不安でしかたなくなる、だからこのことは絶対に誰にも知られちゃいけないって、心の奥にしまい込んだの……
「わかってくれたか順子、良い娘だ、順子は良い子だ……良い子だ……」
 あたしはずっと良い子になろうとがんばってきたつもり、小学生だけど一応は学校トップの成績だし、ママの言うとおりオシャレでかわいらしくいようとママの言うとおり頑張ってきたつもり、それを認め続けさせないとって、きっとこれはちょっと無理っぽい、順子じゃ無理ならあたしが我慢すればいいと思うし、今までもそれでやってきたんだ、だからあたしは今回もそれで乗り切ろうと、そのときの記憶があいまいなのは多分そのせいなんだけど、あたしが順子自身なんだから、あたしが我慢しなくちゃいけないじゃない。
 それでも心はちぐはぐな感じ、ばらばらにされて、怖くって、身体なんかより、心が汚されたように感じる、いまここでママに見られたらどうしようとおもうの、いましている行為があたしにはよくわかんないけど、絶対にママなんかに知られてはいけない気がするのだから。
「今日だけは……痛いの我慢しような」
 家族の小旅行の写真が嘘の世界で、今が現実? 絶対にそんなことを認めるものか! きっと悪い夢を見ているだけだ、とびっきりの悪夢を見ているだけ、そう思おうとした、いくら順子を犠牲にしても、そのことを認めることは、ママや家族を裏切る気がして、家庭がなくなっちゃう気がして、それが一番怖くて仕方なかったの……


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