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夏の記憶
【母子相姦 官能小説】

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夏の記憶-1

 後から振り返った時に「あんな事しなきゃよかった」って思う事が誰でも一度はあるだろう。たとえば子供の頃になんかのちょっとした言い争いや喧嘩とかさ。
大人になってからでもその時の出来事が何度も何度も何かと蘇ってきて、まるで昨日のことのようにフラッシュバックしてくるような。
といっても子供にとっては重要な事だけど大抵は大したことじゃなくて、後々まで尾を引いて人生に影響を与える事って実はほとんどないと思う。
もちろん人を殺して服役してたとか前科が付いたとかそんな事でもない限りさ。

 昔、俺は母親とやってたことがある。
と言うと、どんな顔されるんだろう。
ある意味では人殺しよりも誰にも言えない過去になるんだろうか。
逮捕されるような罪には問われなくてもやっぱり人に知られる訳にはいかない事実だろう。
それでも母親とやってた時期は自分にとって確かに存在していたし、苦しかった。
やった後はいつもみじめな気持ちになるし、そうでない時でさえ死にたくなる時もある。
止めなきゃって何度自分に言い聞かせても、実際に続く母親との関係を断つ事は出来なかった。
そういうものなんだって思う。母親とやるって行為は。

 まだ俺が10代の終わり際の頃だった。
当時は実家住まいの専門学校生で、卒業して地元の企業に就職する事が決まってた。
あんまり大きくない会社だから父は不満だったみたいだけど、母はおめでとうって祝ってくれた。
昔からウチはそうで父親はいつも俺のやる事に辛くて批判的で、母親は甘かった。
どこも大抵はそういうものなんだろうけれど、その事も影響してたのかもしれない。
父親から得られない歓心の代わりに俺は母親からは普通の愛情以上のものを欲しがってたんだろう。
多分親離れしつつあった同世代の奴より母親と接する機会は多かったし、距離も近かったと思う。
互いにその事は特別に疑問にも問題にも思わなかったし、時として母親に異性を感じる事さえあった。
いや、異性として見ているのを母に知って欲しいとさえ思ってた。
そうしたら自分に甘い母だから許しを与えてくれるんじゃないかって、そんなずるくて最低な計算もあった。

 母親を異性として見るって不思議な感覚で、言ってみれば恋とかそういうんじゃ全然ない。女として綺麗とか若く見えるとかじゃない事は肉親である自分でも分かってた。
なんていうか家族愛とか身内への親近感とかに似てる。
似てるんだけど、性的な感覚も抱いてしまうし、好きだとも思う。
と同時に思春期らしく誰でもいいからセックスがしてみたいという感情もあったし、母なら許してくれるという卑怯な考えもあった。
そういう卑怯さも自覚しているし、純粋に母を想っている部分もあるし、本当に微妙な感情だ。

 その内に母親への意識は普段の日常生活の中でも向けられるようになった。
つい目線で母の姿を追ったり、胸の膨らみや尻の丸みを見つめたり。
その内に母も俺の気持ちに薄々感づいているんじゃないかと思う時もあった。
すぐ近くで母が洗濯ものを畳んでいる時に動きに合わせて小さく揺れている胸をチラチラと見ていたら、突然目が合うという事もあった。
見られていた事は分からないはずがないのに、そんな時も母は素知らぬ顔をして洗濯物を片づける作業に戻った。
この時は見ている事に気付かれた事がひどく恥ずかしく思って、それ以上は何も言えなかった。
ただ母も見られている事に気づいてる、という事実は俺たちの仲に微妙な進展をもたらした。
一方的に見る、想う。
それだけなら何も起きるはずもない。
けど相手が見ている事に気付く、想われている事を悟る。
そういう心の関係みたいなものがゆっくりと進みだした気がした。

 そんなもどかしい関係が堪らなくやり切れない時もあった。
母は俺に見られている事、意識されている事をどう思っているんだろう。
直接聞くわけにはいかないから狂おしいほど気になった。
性的な感情は他の女が外れていき母だけが対象になりつつあった。
何よりも誰よりも安心できる安らぎを与えてくれる母。
いつも否定的な物言いしか出来ない父とは全く違っていた。
人として人間として異性として女として、母が欲しかった。
手を伸ばせばいつでも届く距離にいるだけに余計に。


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