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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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もう一度家族として-5

「…私はそろそろ、お暇しますね」

「…あ…」

帰る海菜を、引き止めそうになる腕を止める。
またねと手を振ると、彼女も少し寂しそうにまたねと返した。

「…ありがとう海菜」

「…また学校でね」

「ありがとね、鈴木さん。またいつでも来てね」

「はい。また来ます」

彼女の背中が、遠ざかっていく。
私はそれを見えなくなるまで見送った。

「…良い恋人を持ったね」

兄が呟く。その横顔は、優しい顔だった。
小さい頃の怖かった兄の面影はない。

「…あの子に出会わなかったら…私はきっと、一生あの人の言いなりだったと思う」

「…素敵な子だよねー。あの子になら娘をやってもいい」

「僕もそう思う」

「な、何言ってるのよ2人とも…」

誰からともなく、笑い合う。
あんなにも不安だったのに。その不安はたった数時間で消えていた。
私達家族が、海菜の家族のように仲良くなるのにかかる時間は、自分が思っている以上に長くないのかもしれない。


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