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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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もう一度家族として-2

「やっぱり人多いね」

はぐれないよう、しっかりと指を絡める。人が多い場所での恋人つなぎは、恥ずかしい。

「…同じ学校の子に見られたら、なんて思うかしら」

「…付き合ってることが噂になることを心配してる?」

「…貴女の周りは差別的なこと言わない人ばかりだけど…世間は…そんな人ばかりじゃないと思うから…」

「そうかなぁ…君が思っているよりみんな気にしないと思うけど…。噂になったらどうする?否定する?」

「否定は…したくない。堂々としたい。けど…いざ聞かれたら…しちゃうかもしれない」

「…答えないって選択肢もあるよ。言いたくないことは言わなくていい時もある。…まあ、もしもの話だけど。今はそんなこと気にしたって仕方ないよ。さ、お参りしよう」

手水で口を濯ぎ、手を洗う。
二礼、二拍手、一礼。
彼女とこれからも恋人で居たい、そして父と兄と仲良く暮らしたいと神に願う。
二つ願い事するのは、欲張りだろうか。けれど、願い事をどちらかに絞ることは出来ない。それに、包み隠さず素直に伝えた方がいいと言うし。
隣を見る。まだ祈っていた。やたら長かったが、一体何をお願いしたのだろうか。

「何をお願いしたの?」

「秘密。言ったら叶わないって言うでしょ?」

「相手にもよるとも言うけど」

「そんなに聞きたいの?」

「えぇ、気になる。長かったもの」

「…やっぱり内緒。神様と私だけの秘密にしておくよ」

「…余計気になるわよ」

気にはなる。が、あまりしつこく聞くのも良くない。
けれど、これだけは知りたい。

「…お願いしたのは、私のこと?」

「…そうだよ。君のこと。ああ、でもちゃんと私のこともお願いしたよ」

「…なら良いわ。貴女、私のことばかりで自分のこと考えないもの」

私の心配してくれるのは嬉しい。けれど、自分のこともちゃんと考えて欲しい。
そう伝えると彼女は

「…百合香だって、私のことばかりじゃない」

と、どこか嬉しそうに笑った。


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