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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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百合香の父-3

何もないなら、それでいい。けど、何かあって…あの時私が行けばと後悔するのは嫌だ。
駅へ歩いていく彼女の父の後ろ姿を追いかける。まだ、間に合う。

「あの!」

今度は私が、彼女の父を引き止める。誰かと電話をしていた彼女の父が電話を切り、振り返る。

「…もう少し…時間ありますか?」

「え?うん…ちょっとなら…」

「今から彼女の…百合香の家に行きませんか?」

何かあったとしても、私だけじゃきっと駄目だ。大人の力を借りないと。だからお願い。手遅れになる前に。
焦る私をみて何かを悟ったのか、彼女の父の表情が険しくなる。

「…何か…あるの?」

「何もないもしれません。ただの…私の勘です。嫌な予感がするんです。お願いします。様子を見るだけでいいですから。お願いします…私と一緒に…」

「…わかった。君がそう言うなら」

「ありがとうございます…!」

「急ごう。電車に間に合わなくなる」

これは…家族の問題だ。
私が下手に突っ込むべきじゃないことはわかっている。
けど…もしも彼女に何かあったら、私は耐えられない。
彼女の父と、駅へ向かって走る。
どうか百合香、無事でいて。


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