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呪いを解いて
【ガールズ 恋愛小説】

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球技大会-2

球技大会当日。
今日1日は、私達は他人同士で居なきゃいけない。

「おはよう"鈴木さん"」

「…あ、おはよう…ゆ…"小桜さん"」

挨拶くらいなら、いいでしょう?彼女に視線を送る。彼女は何も言わず、少し寂しそうに微笑んだ。教室の空気が重くなる。「鈴木さん、小桜さんと喧嘩したの?」とクラスメイトの声に、胸が痛くなる。

「おはよう、百合香ちゃん」

「おはよう、小春」

「…大丈夫?」

「…えぇ。頑張りましょうね」

「…うん」

海菜の方は、見ない。見たら駆け寄ってしまいそうだから。
いつものように、貴女と他愛のない話がしたい。
…大丈夫。今日だけ。今日だけの辛抱。
けれど…。
行事事のたびに、こうなのだろうか。
堂々と、彼女のそばに居られるようになるのはいつなのだろう。
そんな時間、待ってたって来ない。分かってる。私が変わるしかないんだって。彼女が下手に手を出すと、私だけでなく彼女も…みんなも傷付くから。分かってるけど…
貴女無しで"魔女"に立ち向かうなんて…

「…」

コロンっと、机の上に何かが置かれた。飴だ。レモン味の、飴が二つ。それから、私の机に飴を置いた人物の方を見る。
頬杖をついて窓の外を眺めていた。

「…いただきます」

レモンの爽やかな香りが口の中に広がる。彼女の方をもう一度見る。
目が合うと、ふっと優しい表情で笑った。
胸が、締め付けられる。
身体が、熱い。
異常なほど鼓動が早くなり、彼女から目が離せなくなる。
どうして。どうして貴女は、そんなに優しい目で私を見つめるの。
どうして貴女に見つめられると、こんなにも胸が苦しくなるの。
分かってるでしょう?と内側の私が問いかける。
分からない。分かりたくない。
これが恋だなんて。
全て勘違いだ。そうに決まっている。だって…
あの子も私も"女の子"なのだから


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