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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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始まりは優子の部屋の前で-4

「【痴漢専用車両】出たー!やあん、本当にあったのね」

良子の表情が歓喜に綻んだ。

「あとはパスワードか。うふふ、こんなエッチなサイトのパスワードはこれかな」

楽しそうな表情を浮かべた良子は卑猥な4文字を入力した。

…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

一方、こちらは【痴漢専用車両】サイトの本丸、陽子の部屋。優子と一緒に淫らな女体を披露していたが、管理人の陽子はいまだに全裸の状態でサイトに入ったままだった。

「あれ?優子ちゃんたらさっきオチたばかりなのに、また入ろうとしてる。でも変ね、あのパスワードを間違えるなんて…」

【痴漢専用車両】にアクセスしようとする者が居れば、陽子の端末に自動的に通知がくる。ネットに携わる仕事なので昼夜問わずそれが確認できた。

その通知が会員登録者ならば気にしないが、それでもパスワードを間違えれば別だ。

その場合、物理的に端末を盗まれたか、IDの乗っ取りが考えられる。陽子はそれらを想定していて、パスワードを3回誤入力した端末を自動的にサイトから遮断するようにプログラムしている。さらに陽子のプログラムは、万一パスワードをクリアした第三者の侵入に備えて、陽子の意思でいつでも遮断する事が可能にもしていた。

しかし、優秀なハッカーにかかればそんなプログラムも無意味だ。優子がオチてからの時間を考えると、物理的に優子のパソコンを盗んだとは考えられない。そうなればやはりハッカーによるIDの乗っ取りだ。万一侵入を許した場合、リアルタイムでハッカーと対決をしなくてはならない。自身も特異稀なハッカーである陽子はその対応に備えた。

…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

良子が見ている画面に『入力エラー』の文字が浮かんだ。

「やっぱりダメか。普通のエロサイトはこれでいいはずなのに…」

普通が何かわからないが、良子なりの常識があるようだ。

「そんな単純なわけないだろ」

一緒に画面を覗き込んでいた拓哉が呆れた。

「うーん、ローマ字で【OMANKO】だったら言葉の持つエッチな雰囲気が削がれるから、あたしが管理人だったら選ばないし…」

拓哉の茶化しを無視して、良子は形のいい胸の前で腕を組んで思案した。

「何でもいいからどんどん入れてみろよ」

良子に比べて拓哉は短絡的だった。と言うよりも、勃起したままの中途半端な状態がそろそろ限界だったようだ。

「ダメよ。敏い優子ちゃんがチャットでおまんこ見せてるサイトなのよ。外部に対するセキュリティがしっかりしてるに決まってる。多分パスワード入力のチャンスは多くないはずよ。ここは慎重にならないと」

本能のままに生きる者は、得てして本質を見抜く力があった。

「考え過ぎだろ」

「エッチな事で後悔したくないの。もうちょっとだけ我慢して」

良子は拓哉の肉棒に握って軽く扱いた。

「ううっ…、早く頼む…」

「ありがと。じゃあ続けるね。この男性系の【ちんちん】や【ちんぽ】じゃ弱いし、やっぱり複数の者がインするなら共通認識のエッチな言葉でないとね。片仮名で【オマンコ】より雰囲気的にやっぱり平仮名だと思う…。うーん、なら【おまんこ】2発でどうだ!」

思案しながら卑猥な単語を羅列した良子が、2回目のパスワードを入力した。

…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

「2回目…、やっぱり優子ちゃんじゃない。でもいきなり【おまんこ】を入力するなんて。それも片仮名でなくピンポイントの平仮名。どこかで情報の一端を入手したのかも…」

マスコミが【痴漢専用車両】の事を探っている状況下で、その対応に連日苦慮している陽子だ。そう思うのは無理もない事だった。もし、マスコミなら今後の対策のために入ろうとする者を特定しなければならない。

「誰なの…」

3回目に打ち込まれる卑猥な言葉を追いながら陽子の目に緊張の色が走った。先ずは侵入した相手を確認し、その後は直ぐに遮断する。陽子はいつでも遮断できる準備をしながら、相手の顔が映るであろう画面を凝視した。

 …☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

「うーん、やっぱり【おまんこ】しか浮かばない。だって入力する度にあたしのおまんこがウズウズして仕方ないんだもの」

「いつもの事じゃないか」

拓哉は呆れた。

「いつもより疼くのよ。もう決めた!次は【おまんこ】3発よ。これでどうだ!」

拓哉の茶化しが結果的に後押しとなった。良子は淫乱な本能のままに卑猥な4文字を3回続けて入力すると、エンターキーをパシりと叩いた。2人が注視する前で、画面が変化を始めた。

【痴漢専用車両へようこそ】

目の前の画面に浮かぶその文字を見た良子は「ふぅっ!」と息を吐いた。

…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

「ウソ…」

モニター画面に映る女の顔を見た陽子が驚いた。先日も親族交流の食事会で会ったばかりの顔だ。その驚きで、陽子はサイトを遮断する動きが止まっていた。







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