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俺は他人棒
【熟女/人妻 官能小説】

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立花文恵(34)&加山絢香(40)-3

 やってやろうじゃないか。
 俺はさんざん悩んだが、ついに決めた。
 立花夫妻が幼い子と笑いながら歩き、物陰で俺がそっと見ている──という夢を何度か見た。
 子供は男だったり女だったり、まちまちではあったが、いずれにしても俺の面影を残していた。
 たまらなく切なくなってくる夢ではあったが、俺を見込んで声をかけた悟さん、文恵の気持ちを思うと、
「応えてやりたい」
 などと義侠心に似た感情が湧き起こった。

 やるからには、文恵のエロボディを思う存分貪りまくって、絶頂の連続に追いやってザーメンを注ぎ込んでやる。
 最終的には、スケベ心が先に立った。
 悟さんからの「お許し」を幾度も辞退していたが、やはり本心ではまた文恵とヤリたかった。偽らざる真実の声が、取り繕った善人面を破って俺の中に蘇ったといえる。
 俺の面影を残した子供うんぬんというセンチメンタルな感情は、代わって心の奥にしまい込んでやろう。
 俺は、今が楽しけりゃそれでいい、享楽の追求者なのだ。

 文恵に連絡を取り、俺はこの「儀式」を盛り上げるためのプランを持ちかけた。
「迷ったけど、あの話、受けるよ。念のため検査してみたら、俺の精子は元気すぎるほど元気だって、医者の太鼓判貰った。文恵さんにドバドバ中出しして、孕ませるよ」
 真っ昼間、夫不在のリビングで交わす会話とは思えない内容である。
 しかも仕事で出ている夫こと悟さんも織り込み済みの話であるというのが、ますます異常な感じた。
「ありがとう」
 眼鏡の奥の瞳が潤んだ。しがみついてくる文恵をそのまま押し倒したい気もしたが、まだ悟さんに話を通さず踏み切るのは躊躇われた。
 それに訪問の目的は、悟さんに仕掛けるサプライズの件を、事前に文恵と打ち合わせることにあった。
 まず文恵が納得するか。そこがネックだったので、あえて悟さんが留守のタイミングで持ちかける。
 下手すりゃ怒り出すかもしれないな、と内心ビクつきながら、俺は文恵に腹案を話した。

「え〜っ……亮介くん、ほんっと変態だね……」
 聞き終わった文恵は、眉をひそめた。しかし、拒絶反応ではなさそうだった。
 さらに俺は勧めた。
「悟さんにも、いい思いして貰えるでしょ? 悪い話じゃないよ絶対!」
「ん〜……どうしよっかなぁ」
 文恵の心は「是」に傾いているとみて、強引だが俺は計画を押し通すことにした。


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