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約束のピンキーリング
【女性向け 官能小説】

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「でも、それ以上騙すように抱く事は出来なくて」

ずっと・・・
手を出して来ないあいまいさに私も甘えてた。

「それでも百合を縛りつけておきたくて。
約束のつもりでピンキーリングをはめたんだ」

「ちゃんと言ってくれればいいのに!」

私はテーブルに乗り出して、岡本くんを抱きしめた。

「あ、ぁ・・・
こんな場所でプロポーズするつもりはなかったのに!」

悔しそうに、岡本くんも私をギュッと抱きしめた。

「初めてのセックスを百合が覚えていないから・・・
せめてプロポーズだけは思いっきりロマンチックに指輪と百合の花束を渡そうと考えていたのに・・・」

そういって苦笑いをする。

「ううん。会社の第一会議室でプロポーズされたのってきっと私が最初で最後よ!」
「だろうな・・・」
「嬉しい!」
「ここが?」

「うん。どこだって嬉しい。ありがとう」

「あ〜。もう!絶対この騒ぎは経管のあの3人が嗅ぎつけてる!」

岡本くんの1期下の野口くん、山田くん、楠くんは社内のゴシップに耳が早い。

「良いじゃない」
「そして加賀部長に伝わって新田常務に伝わって武田さんにも伝わるな・・・
目に見えるようだよ・・・」
「そうね」

「俺は良いけど!百合も冷やかされるんだぞ」
「どんとこいよ!」

嬉しくてうれしくて、涙を流しながら泣き笑いした。



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