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剣だこ
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剣だこ〜試合前〜-2

面、
面ヒモを手繰り寄せきつく締めあげる。
うまく締まらず緩いまま装着してしまった。
切り返し、打ち込みと進めるうちに面が緩さを増しずれてきた。
たまらず、締めなおす。
そしていつも以上の重さに体がうまく動かない。
不恰好に竹刀を振る私。
剣道は脚が命。
そのためのフットワークの基礎練だったことが身に染みてわかった。
疲れはいつもの比にならない程で体力のなさをのろった。
練習が終わり防具を外す。
重力からの解放。
特に面を外す時の涼しい風が好きだ。
袴を引きずって水道に行く。
蛇口を捻り、流れる水の細長い円柱に顔をつっこんだ。
ほっとする一時。
動から静に戻る瞬間。

8月。
いよいよ試合間近。
剣だこはというと曲がりなりにも硬い皮に成りつつある。
ちょうど脱皮を待つ虫のように。
防具の重さにはまだ慣れないから、必要以上に動き練習した。
練習後に今回のメンバー発表がある。
佐々木……小田……木下……藤田……中島……
なかなか呼ばれない。
初心者の私が呼ばれるわけないだろと心の中の私が息を吐く。
佐賀……立花……臼井……波田腰…………………
前田。

えっ私。
呆気に取られて返事が遅れた。
4ヵ月間が報われた気がした。
そして私は私との闘いに明日臨みます。


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