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天国に一番近い地獄
【学園物 官能小説】

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少女の指あそび-2

 美雪が指遊びを覚えたのは、小学5年生の時だった。同級生の女の子がテレクラに電話しているという話を聞いたのがきっかけだ。その子はユミといった。

「テレクラってなぁに?」
「ヤダ、美雪知らないの? よく駅でくれるティッシュに電話番号が書いてあるでしょ。それよぉ」
「それがなんなの? 何をするところなの?」
「うーん、ホントに知りたい?」
「うん」
「じゃぁさぁ、今日の帰りかけてみようよ。口で話すより、その方が早いからさぁ」
 バレーボールクラブにも所属しているクラスでも大柄なユミの意味あり気な言い方に、美雪の好奇心は大きく動かされた。

 放課後、二人は渋谷駅前の電話ボックスにいた。近年めっきり数が少なくなったが、災害時対策や、外国人の利用を見込んで渋谷の町にはいくつかある。ユミはポケットからティッシュを取り出すと、フリーダイヤルをプッシュする。
 呼び出し音が鳴るか鳴らないかのところで、相手が出た。
「こんにちは」
 若そうな男の声だ。小柄な美雪に合わせてユミがかがんで受話器の声を聞かせてくれる。
「こんにちは」
「やぁ、高校生ぐらいかなぁ」
「中学生です」
 ユミが答える。
「へー、中学生かぁ、ラッキーだなぁ。今どこからかけてるの?」
「渋谷の駅前」
「今日、これから逢える?」
「今日はダメよう」
「なんで? 逢おうよぉ」
「だって、学校の帰りだもん」
「いいじゃん、制服なの?」
「そう、セーラー服よ」
「ひゃー、激萌え!!! 俺、セーラー服に・・・」
 ユミがガチンと電話を切った。
「キャハハ、バカそうだから、こいつはここまで」
 再び同じ番号を押す。また、瞬時に相手が出る。
「こんにちは」
 今度も若そうな声だ。でも、さっきの人とは違うようである。
 今度は一言もしゃべらず、ユミは電話を切った。
「どういうこと?」
「若い人はダメなのよ。金持ってないもん」
「お金?」
「そう、お金・・・。それに、セックスしたがるから厄介なんだ」
「テレクラにいる男の人って、みんなエッチなことをしたがってるの。それで、こうして電話をかけてきた女の子と待ちあわせてホテル行ったりするんだよ」
「ユミも、行ったことあるの?」
「ヘヘヘ、もう10回ぐらい逢ったかなぁ。でも、セックスまではしなかったよ。1回はお食事だけ。それだけで1万円ももらっちゃったんだ」
「1万円!」
 美雪は目をむいた。美雪の家は裕福でこずかいに不自由はしていなかったが、1万円は大金だった。どうして食事をしただけで1万円ももらえるんだろう?

 二人は電話ボックスを後にした。近くのファーストフード店に入ると冷たいものを注文した。カトレアの制服を着た二人の美少女に、店内の目が一斉に釘付けになる。ユミも美雪に劣らず人目を引く少女だった。
「あーあ、やんなッちゃうよね、この制服。どこに行ったって、カトレアだってばれちゃうもん」
 美雪は言った。どこへ行っても、美雪はジロジロと無遠慮な視線に悩まされていたからだ。それをカトレアの制服のせいだと思っていたがそうではなかった。ほんとうの理由は美雪の類い稀な美しさにあった。
「それに、このランドセル・・・。小学生だって宣伝してるようなもんだから、相手にしてもらえないんだよね」
「相手にしてもらえないって?」
「テレクラに電話するでしょ。それで相手と逢っても、小学生じゃ敬遠されちゃうのよ」
「だから、中学生って・・・?」
「そう。まぁ、今日は会う気はなかったけどね」
「ふーん。ねぇ、さっきの1万円の話だけど・・・」
「1万円ぐらいで驚いてちゃダメよ。わたし3万円もらったことがあるんだよ」
「3万円?!」
「その時はおじさんだったんだけどね・・・、逢おうっていうことで、新宿の西口公園で待ち合わせしたの。そしておじさんの車に乗せられてね。ビルの地下の駐車場に車を停めたんだ。そこでさぁ、」
 ユミが顔を寄せて小声になった。
「おじさんのをフェラしてあげたの・・・」
「フェラぁ? フェラってなに?」
「うん、もう、美雪ったらお子様なんだから・・・。フェラっていうのはね、男の人のオチンチンをお口にくわえてあげることよ」
「なんでそんなことするのよ? 汚いじゃない」
「わかってないなぁ、美雪は。そうされると男は気持ちがよくなるのよ。それでね、最後にセイエキが出るの。このあいだ性教育の授業の時に出てきたでしょ、セイエキ・・・。ほら赤ちゃんのモト」
「赤ちゃんのモト・・・」

 美雪は、このあいだの性教育の授業を思い出した。カトレア学園では、初等部の1年生からいろいろな性の話をしてくれるので男と女の行為や妊娠・出産などついても知っていた。でも、それはお口に入れるものではなかったはずだ。
「これが出ると、男の人は気持ちよくなって満足するのね。で、3万円もらったってわけ」
「そんなんで3万円・・・」
「そうよ」
 ユミは屈託なく笑った。だから美雪も、別にヘンなことじゃなくて普通のことなんだと思った。
「でね、セックスしたら30万円くれてもいいって言ってくれたんだ」
「30万円?!」
 美雪はイスから転げ落ちそうになった。
「その時も、フェラじゃなくてセックスしようって言われたの。でも、わたし処女だからって言ったら、フェラだけにしてくれたんだ。でね、もし処女を捨てるときが来たら、電話しなさいって、携帯の番号もらってね。その人との約束が30万円」
「・・・・・・」
 ユミの衝撃的な話は、幼い美雪を混乱させるのに十分すぎた。


 ユミと別れて家に帰ってからも、美雪はその話を忘れることができなかった。お金をもらえるというのもびっくりしたが、セックスやフェラにも興味が湧いてきたのだ。
 その日、美雪ははじめてワレメがオシッコ以外のヌルヌルした液体で濡れるという事実を知った。


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