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過ぎ行く時の中で〜空〜
【エッセイ/詩 恋愛小説】

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過ぎ行く時の中で〜空〜-1

真っ白な、四角い部屋に閉じ込められたわたしに、あなたがくれた何枚もの写真

いつの頃からだろうか、あなたは毎日写真を持ってくるようになった。
理由を聞いても教えてくれなかったけど、その写真はいつのまにか部屋の天井いっぱいになって、その天井を見て二人で笑ったね。

わたしがあなたの前からいなくなる時もあなたは写真を持ってきた・・・。
そして最後に泣きながら言ったよね、
「きみが空を見たいと言ったから」
と・・・。
わたしですら憶えていなかったのに、あなたは憶えていてくれたんだね、わたしがあの日に言った、

「空が見たい・・・。」
と、言う言葉。

四角の部屋、いくら見上げて見てもいつも真っ白な天井だった。
哀しくて、淋しくて、苦しくて・・・。
あなたは、わたしの空になった。

真っ白な天井・・・。

最後に見た天井は、いくつもの小さな空を繋ぎ合わせた大空になっていたょ。

あなたがくれた大空に。。


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