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株式会社SMRS
【レイプ 官能小説】

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【前編】出所と再就職-2

「……更正って、どうやって?」
「レイプです!」
「…………………………………………はっ? 今何て言ったんだ……?」

聞き間違いではないかと思い、俺はマリンカに再度確認した。

「もお〜ちゃんと聞いててくださいよお。レ・イ・プ! 日本語で強姦ですう! 悪い女をレイプして更正させるんです!」

俺は立ち上がって伝票を掴んだ。ヤバい。ヤバい。ヤバい。本気なのか冗談なのか見当も付かないが、どちらにしてもこのマリンカという女は絶対にヤバい。関わり合いになってはいけない人種だ。
だがマリンカは俊敏だった。彼女もまた素早く立ち上がり、俺の行く手を阻んでくる。

「……どけよ」
「駄目ですう〜最後まで聞いてくれないとお、貫太さんに乱暴されたって訴えちゃいますよお。また刑務所に逆戻りしますかあ?」

マリンカは片手でニットを大きくまくり上げ、毒々しいピンク色のブラジャー(サイズからして、多分特注)を見せながら脅迫してきた。

「ぐっ……」

話を聞くだけなら大丈夫だろうと、安易に付いて来たのは失敗だったかも知れない。俺は軽く後悔を覚えつつ、椅子に座り直した。マリンカが嬉しそうに眼を細め、ニットを元に戻す。

「うふふ〜それでいいんですよお」
「……話を聞くだけだからな」
「それで十分です」

マリンカも座り直す。俺は口火を切った。

「……薄野さん、だったな」
「マリンカでいいですよお。呼び捨てでマリンカって呼んでください」
「……じゃあ、マリンカ。お前、さっきの話は冗談で言ってるんだよな? それとも、前科者をターゲットにしたドッキリか?」
「冗談やドッキリでわざわざ、初めてお会いする貫太さんの出所日調べて待ってると思いますか?」
「じゃあ、本当にレイプをやる会社ってことだな……そこに俺が入るってことは、もしかして実行役になれってことか?」
「さっすが貫太さん、御名答ですう」

マリンカがパチパチと手を叩く。俺は額に手をやった。

「……何て言うか、どこから突っ込んでいいのか分からねえな」
「前からでもお、後ろからでもお、貫太さんの好きな場所から突っ込んじゃっていいですよお」

マリンカは立ち上がってスカートをまくり、ブラジャーと同じ色のショーツを見せたかと思うと、続いてこちらに尻を突き出すジェスチャーをした。

「……そうじゃなくて、穴が多いだろ」
「オチンポを突っ込む穴は3つだけですけど? 前の穴とお、後ろの穴とお、それから上の穴」

スカートを完全にまくり上げ、まず生殖器、それから後ろを向いて肛門、さらに大きく開けた口を指し示すマリンカ。俺は慌てた。

「おい、こんなところで止めろって。少しだけど他のお客さんもいるだろ」
「死角になってるから見えませんよ。もお、これからレイプするって言うのに貫太さんは神経質ですねえ」
「やるなんて一言も言ってねえだろ! 大体、何で俺なんだよ?」
「そうですねえ。そこそこ真面目で、かつ、全てを失って無職の方だとお誘いし易いかと思いまして」
「真面目かどうかはともかく、確かに全てを失ってはいるな」
「ですよね? ですから今すぐ我がSMRS社に就職……」

にじり寄ってきたマリンカを、俺は手で制した。

「待て待て待て。確かに全ては失っているけど、自暴自棄にはなってねえ。これからはまともに再就職して、一からやり直すつもりだ」
「だからあ、真っ当な就職先をお世話してるじゃないですか」
「どこが真っ当な就職先だ……業務に従事した瞬間、マッハで逮捕されるわ」
「あ、それはないです」
「何故?」
「さっきも言ったじゃないですか。ターゲットにするのは後ろ暗いところのある女ですから、レイプしても明るみには出ません。その上、恥ずかしい写真を押さえておけば完璧です!」
「最低最悪だな、お前……」
「安心してもらえました?」
「できるか! て言うかそのレイプで、どこから金が発生するんだ? レイプに金を出す奴がいなけりゃ会社の経営が成り立たねえだろ。成り立ったらそれはそれで違法だけどな」
「それはですねえ、悪い女に酷い目に遭わされた人からレイプを注文してもらうんです。レイプ一回当たりの基本料金とオプション料金を決めておいて振り込んでもらえば、立派に経営が成り立ちます」
「……基本料金だのオプション料金だのの話は、ひとまずおいておこう」

俺はカップを手に取り、コーヒーを一口啜った。美味いが、とても味を褒める状況ではない。

「その注文を、どうやって取ってくるつもりだ? まさか看板を出すわけにはいかないだろう?」
「それはですねえ……」

マリンカは椅子に座り、スマホを取り出した。しばらく指で操作してから画面を俺に見せる。

「これです!」
「これって……ただのSNSじゃないか」

アプリの種類は知らないが、それは一般的なSNSの画面に見えた。誰のアカウントか、特に当たり障りのない日常の報告が綴られている。

「SNSにSMRS社のアカウントを作ってレイプの依頼を募集するつもりか? やめておけ。最近は警察もネット犯罪の摘発には力を入れているんだ。国家権力が乗り出せば、ネットの匿名性なんてないに等しい。あっという間に捕まるぞ」
「ブッブ〜ハズレで〜す」

マリンカは腕で大きく、×印を作った。

「……じゃあ、どうするんだ?」
「SNSで、女性から酷い目に遭わされた話を見つけるんです。後はそのアカウント主さんにお電話して営業すれば、目出度く注文が取れちゃうというわけです」
「…………………………………………はっ?」

そんなしょうもない方法とは思っていなかった俺は、一瞬気が遠くなったような心持がした。


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