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女王と俺の奇妙な日々
【ファンタジー 官能小説】

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真意(一)-4

教練場の真ん中を歩くのには度胸が要った。体を見ればそれと分かる別流派の戦士の子供と、珍しい男の組み合わせである。敵意と好奇心に曝されながら、広い敷地を歩いた。
トパルミラとヴァールッチャはしかし、初めて見る武装派の練習風景に感動している様子だった。
刀剣、棒、槍、弓、手裏剣などを使った戦い方は、中国武術に似ていた。体の動きが素早くダイナミックだ。
空で何かが煌めいたので、ふと目をやると、剣が回転しながら飛んできていた。咄嗟にトパルミラに体を抱えられた俺の真横にそれは落ちて刺さった。更に二本、真っ直ぐ飛んできた剣が足元に跳ね返った。わざと投げつけたものに違いなかった。
斜め横の十人ばかりのグループがこちらを向いて笑っていた。そのグループにヴァールッチャも入っていた。
「あれっ?」
俺が目の錯覚を疑う束の間、ヴァールッチャの拳が三人を打ち付けていた。グループは混乱したらしく、ばらばらと剣を構えに掛かったが、ヴァールッチャが時間を与えなかった。
勝ち負けに拘る喧嘩好きの人間には困ったものだと俺は思った。必ず力試しをせずにはいられない。
ヴァールッチャは冷静な表情で、八人目を投げ飛ばした。周りでも気がついて、場が騒然としてきていた。
「For!! 」
(どけ!)
声が聞こえたほうを見ると、離れたグループが弓をこちらに向けて構えている。けれども弓矢は既に放たれていた。危機意識が、場の時間をスローモーションのように狂わせて俺に見せた。トパルミラは俺の盾になろうと前へ出た。ヴァールッチャは、まだ一人倒す余裕を踏んでいた。いつの間にか、白い女が二人、俺とトパルミラのそばに立っている。
子供の白い女が宙に跳ぶと、一本残らず矢は切り落とされて落ちた。大人の白い女が、ヴァールッチャより早く一人を打ち据えた。時間が戻った。
「Silentu! 」
(静かに!)
場内は静まり返った。
「Pardonon, sinjoro. Tio estas nia respondeco. Kion ni devas fari por vi? 」
(失礼しました、ミスター。私どもの責任です。何なりと申し付けてください。)
青緑色の瞳で女はそう言った。子供のほうは、ヴァールッチャと目を合わせたままだった。一触即発の様である。俺は真剣に言った。
「Ĉu vi montru al mi viajn piĉojn, kaj likigu de mi ilin, speciale de la malgranda sinjorino? 」
(オマンコ見せて舐めさせてください。こちらの、小さい人のほうが特にいいです。)
「He?! 」
(はあ?)
子供のほうがおかしな声を上げた。俺の前に立つトパルミラは、ぱんと強く俺の股間を手のひらで打った。本当にそれで俺が倒れてしまったので、場内はまた騒然となった。
「Vi estas komplikaj. Venu tien. 」
(複雑な関係のようですが。こちらへどうぞ。)
大人の白い女は、眉間の開いた楽な表情になっていた。


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