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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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終章-1

【終章】

【痴漢専用車両】は一部のマスコミにその存在を知られ、現在は運行を断念せざるを得ない状況になっていた。

「結構派手にやったもんね。駅で乱闘したり、車両のガラス割ったり、宮本くんが陸橋の上から電車に飛び乗ったり。そりゃ嗅ぎ付けられるわ」

その対応をしていた陽子はウンザリして言った。

幸いにして【痴漢専用車両】運営が狙っていたターゲットは、前回の運行で断罪を終えていたため、直ぐに再開する必要はなかった。ただ、【お楽しみバージョン】を望む声は、悠子を筆頭に多くの女性陣から陽子の元に寄せられていた。

各務家の実体と星司の強さを目の当たりにした浅見と啓太は、憑き物が落ちたようにしおらしくなり、過去に犯した罪を償うためにその足で自首をした。数ある罪の内、数件が立件されることになり、当人達が望むまま求刑どおりに塀の中に収まった。

後ろ楯を失ったジョンは、各務家に睨まれたままで日本にも居られず、母国に帰ってしばらくしてから地元警察に逮捕された。

優子の元彼の行動は、悠子を呼び戻すために【大いなる意志】が働いたことによるとして、満身創痍の雄一が殴りつけただけで、それ以上は不問にした。今後、その友人の徹夫と共に、各務家の監視下の下で真っ当に生きることを条件に釈放した。

「いいか、今後優子ちゃんの前に顔を出したら、オレ達が黙ってないからな」

「は、はいっ!」

雄一達がズラリと並らび、怖い顔で睨み付けられた2人は、声を裏返して返事した。

美咲の父親の大木太郎は、各務家の働きかけで国会議員を辞職に追い込まれた。美咲が独り立ちするまでの費用と、その母親の生涯生活費分を、美咲を認知させた上で生前贈与させ、それ以外の蓄財のほとんどを慈善事業に寄付させた。もちろん隠し資産を含めてだ。

「議員年金も寄付させるべきよ」

美咲の未来を奪い、闇に堕ちる直接の切っ掛けを作った大木を優子は赦すことができなかった。

「大木にも生活はある。これ以上は赦してやろう」

星司の説得で優子は渋々それを認めた。

幼児返りをしていた美咲は、結局各務家が引き取ることになり、もう一度子育てができると、お気楽な真理子は喜んでいた。最近、美咲のその心は徐々に実年齢に近づいてきて、自分の過去に向き合い始めていた。一方で性的な興味も湧いてきたようで、卑猥な匂いの漂う陽子の部屋に何かにつけて行きたがっていた。

雄一と陽子は陽子の部屋で同棲を始め、星司と優子の結婚式に、合同で式を挙げることになっていた。

優子の両親の説得は、各務家ならばお手の物だった。優子の成人を待って直ぐに式が行われることになった。

「ねえ、二次会は無理でも三次会でアレやろうよ。− −アレって何ですか?− −【痴漢専用車両】よ。もうそろそろ復活してもいいんじゃない。どうせみんなでエッチするんでしょ。せっかくだからアレしようよお」

悠子の発言に優子が聞き返し、そして悠子が自答した。そんな優子の奇異な姿も仲間達には見慣れた光景だった。普段は表に出ることのない悠子だったが、仲間内では遠慮なく出てきて会話に加わった。また、優子もそれを望んだのは言うまでもなかった。

「まだ無理よ。マスコミの目があるから電鉄会社が許してくれないもの」

淫乱が開花した悠子は、折に触れてそれの復活を提案し続けてきたが、その都度陽子からは時期尚早と断られてきたのだ。

「あーん、ガックリ…」

すっかり明るくなった悠子は、大袈裟に肩を落とした。

「うふふ、その代わり新婚旅行で楽しもうよ」

「ええ〜、それってバスで行く温泉ツアーのことだよね?− −今時そんな新婚旅行ってあるんですか?− −ホントに陽子ちゃんのプロデュースなの?− −ああん、せっかくの新婚旅行が温泉バスツアーだなんてぇ」

悠子に同感だった優子も、悠子と代わる代わる意見を口にした。

しかし、陽子から旅行内容の説明を聞く内に、目は見開かれ、鼻息が荒くなり、生唾を飲み込み、最後には身を乗り出して聞き入るようになったのだ。

「そのバスはリムジンの貸し切りよ。その名も【痴漢専用バス】。乗客の女は移動中に触られ捲りの犯され捲りの設定にしたの。もちろん、乗客の中には由香里先生や寛子さんの他に【痴漢専用車両】のみんなも招待してるのよ。目的地は、女将さんを始め従業員が乱交で接待してくれるエッチな温泉旅館なのよ。滅多に押さえられないところが取れたのよ。おまんこサークルってエッチなイベントもあるけどどうする?これでも行きたくない?」

「イキたーい♪」

心と声を合わせた2人は、妖しく目を輝かせて同意した。

おしまい。



あとがき。

途中のお休み期間を経て、5年の長きに渡った連載もこれで終了です。各務の闇との対決で、強すぎる優子と陽子との融合に説得力がなく、それで悩んで筆が進みませんでしたが、ふと【−星司さん(星司くん)(星司)をっ!−】の3人の女性のセリフが降ってきて、本来ならば死後の世界で少しだけ出てくる予定の悠子を主要なキャストとして登場いただいた結果、ご都合主義のハッピーエンドを迎えることができて満足しています。

トラブルシューターの面○終太郎がトラブルメーカーになったように、位置的にトラブルシューターのはずの悠子も、以降も各務家にトラブルを巻き起こしてくれることでしょう。

長い間、ありがとうございました。ペコリ。

追伸
バッドエンドを望まれる方は、優子が元彼に襲われたところで物語を終えてくださいね。



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