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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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幸田美咲の正体-3

−死ンジャエ!死ンジャエ!ミンナ死ンジャエ!−

さらにその可愛さが悲劇を招いた。

『ふっ、立派に成長してるじゃないか』

『やだやだ!お母さん、助けて!』

『あはは、いくら叫んでもあいつは助けに来ない。これは全部同意の上だ』

時々家に来る男、父親であるはずの大木太郎が美咲の華を散らした。

−ヤメテ!ヤメテ!ヤメテ―――ッ!−

『堕ろすのが遅すぎました。残念ながらあなたの身体はもう赤ちゃんを望めません』

白衣の医師が淡々とそれを告げていた。

−死ニタイ…死ニタイ…死ニタイ…−

どん底の精神状態の中でそれを決意した時だった。突然心の中から沸き上がった衝動が美咲の心に語りかけてきた。

−死ぬ前に復讐しろよ−

(な、なに?)

−復讐だよ、復讐−

(復讐?)

−そう、お前を虐げてきたヤツら。それに幸せそうなヤツを片っ端から地獄に落とすんだ−

(そ、そんな事できるの?)

それを心に描いた時に美咲の心は少し軽くなったような気がした。

−協力してやるよ。その代わりに条件がある−

(条件?どんな条件なの?)

−まあ、その内にわかる。先ずお前には力が必要だ。それを手に入れるんだ−

(力?そんなの無理だよ。どうすればいいかわかんないよ)

−簡単なことじゃないか−

その声に心の耳を傾けている内に、絶望で打ち沈んでいた美咲の心に高揚感が溢れてきた。もう美咲の心は、その声に取り込まれていた。

それは絶望の中で見出した【本当の自分】だと美咲は思った。本当の自分はなんて強いんだろう。美咲はその【心】に身を委ね、その【心】の命ずるままに行動を起こした。

『その力はお前には勿体無い。寄越せ』

『何バカな事言ってるの。そんな事できるわけないでしょ。それにその口のきき方は何なの!』

『このババア!あたしにそんな口きける立場かよ』

美咲は怒りのままに、母親の髪を鷲掴みにして激しく揺さぶった。

『やめて―、無理なこといわないで―!』

『あたしにはやり方はわかってんだよ。おとなしくしろってんだよ!クソが!』

美咲は【心】が示した方法で母親の能力を取り込んだ。

−ほら、よく見えるようになっただろ−

その【心】が言うように、これまで漠然と感じていた人の心が、手に取るようにわかるようになった。

美咲は父親である大木太郎を呼び出した。

『何の用だ。こっちの都合も考えろ。オレは忙しいんだ』

『はあ?都合だあ?あたしを抱きにくる時はこっちの都合も考えないくせに。お前、人を舐めてんのか』

『お前、何言ってるんだ。そんな口きいて暮らしていけると思ってるのか。オレの力を見くびるんじゃない』

『やかましい!いつまでもおとなしいと思うなよ。お前の力なんて、あたしがマスコミに顔を出せば、明日から無くなる脆弱なもんなんだよ。それに気づかないお前はバカだ』

『なんだと!』



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