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私立花乃森女学院 〜 目覚めの時
【同性愛♀ 官能小説】

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 「こうとか。」
 「あうっ!」
 思わず大きな声を出してしまった凜花の方を、何人かの学生が振り返った。
 「さ、早霧先輩。いきなりそんなに深く指を入れるなんて…」
 早霧の手は、凜花のパンティのかなり奥まで差し入れられている。
 「イヤなの?」
 「イヤとかそういう…みんなが私の方を見てるじゃないですか。」
 「大丈夫よ。」
 早霧の言葉の通り、凜花を見ていた学生たちは、すぐに視線を新入生たちの方に戻した。
 「うふふ、可愛い子。一回生としての重大な役割は終わってしまったけれど、手放すつもりは無いわよ、凜花。」
 「手放されるつもりもありません、早霧先輩…」
 「あらそう?」
 早霧の手が凜花のパンティの中でゆっくりと蠢き始めた。
 「く…くぅ、うぅう…」
 必死に声を殺す凜花。
 「で、でも、今はこんなことをしている場合じゃ…ああっ…」
 「大丈夫。見付かるわよ、きっと…」
 早霧がポツリと呟いた。

 名門、私立花乃森女学院。
 山ひとつを丸ごと呑み込む広大な敷地に、およそ百七十年間に渡って建設され続けた無数の施設が散在し、それら建造物の全てが歴史を感じさせる重厚な威容を誇っている。
 二つの三階建てプール、三つの体育館、八面のテニスコートに二面のサッカーグラウンドなど、スポーツ設備が充実していることから運動部の活動に力を入れていることが伺えるが、実は文化部の活躍でも名を知られている。
 早霧と凛花が所属する吹奏楽部もその一つ。全国大会への出場は当り前で、常に上位を争う強豪だ。去年の夏は、二大会連続二十七回目の優勝を果たしてさえいる。
 今日は、そんな伝統と風格を誇る花乃森女学院におけるもっとも重要なイヴェントの一つ、入学式。
 桜並木を徒歩で正門へと向かう新入生たちを、在校生が道の両サイドに立って出迎えるのが恒例となっている。
 早霧と凛花もその伝統に習い、正門から少し下った位置で初々しい行列を眺めているのだが…彼女らには単なる出迎え以上の重要な目的があった。

 「…もちろんです。見付けますよ、必ず。」
 並木道はさほど幅が広くない。車二台がすれ違うことは出来ないだろう。
 その両脇は高さ七十センチ程度の石垣になっており、数メートル置きに配置された半円形の窪み部分に桜の木が植えてある。
 そこそこ急な坂道を登っていくため比較的タイトなカーブが連続しており、立ち止まって見回せば全方位を桜に囲まれているような錯覚に襲われる。
 たった今も、一人の新入生が桜の中から突然生まれ出たかの様にカーブの先に出現した。
 「あ…」
 凛花は思わず声を漏らした。
 新入生の方も、あ、という形に口を動かし、凛花の方を見つめた。
 その瞬間、早霧の手がひときわ大きく動き、凜花はブルッと震えて硬直し、細かく震えながらガクリと脱力した。
 そんな凜花を、早霧はしっかりと抱きしめた。


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