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「悪魔の少年」
【ショタ 官能小説】

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㉓ハメ撮り-2

「君がここで暮らせるように協力するよ。その代りそのビデオを消す事がその条件だ。」
そうして健一は施設送りを免れた。後陣の憂いを無くした健一は真正面から麻紀子に切り込んだのだった。
麻紀子は指定されたホテルに向かいながら考えていた。今日あの子に抱かれたら4桁のパスワードがすべて揃う。
夫名義の通帳から麻紀子名義の通帳へ1500万円を移せるのだ。
元々はパスワードを知るためにいやいやあの子の筆おろしに応じたのだが今は違う。
健一の男としての素晴らしさを知ってしまったのだ。離れるのはちょっと寂しさを伴うなと感じているのだ。
後の事は後で考える事にした。
ホテルの部屋に入った。ベッドは3基のスポットライトに照らされて白く浮き上がっている。
ベッドサイトには大型ビデオカメラが三脚にセットされている。
「馬鹿にしないで。」大声で叫びながらドアをたたき閉め外へ飛び出した。
そうしながらも麻紀子は腹で計算していた。パスワードはあと一つだから毎日二回づつ入力していけばば5日以内に口座を
動かせると踏んでいた。しかし5日目落胆して銀行から出る麻紀子の姿がそこにあった。
帰宅してからクソガキに騙されたと唇をかんでいた時、ふっと思いついた。もしかしたら順番が違うだけかかもしれない。
翌日からまた銀行通いが再開された。小さい数字0158から大きい数字8510まで入力するのにさらに12日を要した。
それも最後の数字が1と仮定した場合だけだ。だから組み合わせは240通り。この時点で麻紀子は諦めた。
健一はもうそろそろ麻紀子から連絡が入る頃だろうと待ち構えていたが連絡は無い。
麻紀子のプライドの高さが健一への連絡にブレーキを掛けているのだ。
しかし健一は焦らなかった。麻紀子は必ず連絡してきて無条件降伏の状態で僕にひれ伏すはずだと確信していたからだ。
それから二週間ほどが経った。ホテルの部屋から逃げ出してからはちょうど一か月目だ。ラインが入った。
「お会いしたい。」とただ一言だけ。その一言に悩みに悩んだここ数日の決意がにじみ出ていた。
「僕は怒り狂ってます。」ただ一言返しておいた。それ以後彼女からは毎日数本のラインが入るが全て無視した。
文面が少しづつ少しづつ低姿勢になっていくのが分かる。「必ずあなたの怒りを解きますのでぜひ会って下さい。」そして
電話も掛ってきだしたがすべてスルーした。ラインや電話の量が毎日どんどん増えていく。
今の彼女の毎日はただ僕に会う事だけで回っているのが分かる。もう少しだ。
10日目とうとう待望の文面を得た。「もう逃げたりしません。あなたの思い通りにします。だからもうこれ以上私を虐めないで。」
即刻折り返した。「素敵なLINE見ました。でもその内容からあなたが嫌々だと分かります。僕は別に嫌だったらいいんですよ。」
また亀の様に閉じ籠ってしまったのだ。連続してLINEを送るが返信は無い。
このまま会えなくなる事を麻紀子は恐れた。1500万円の金が塩漬けになりかけている。
縁が切れるのを恐れる様に大量のLINEを送るが全て既読スルーだ。その内にLINEの内容はついに懇願のレベルに達する。
きちがいの様に送ったLINEの内容のどれかがあの子の心に触れたのだろう。電話での折り返しがあった。
「もしもし麻紀子さんハメ撮りをしてみたいって本当ですか?」「いえ、えっ、はい、そうなんです。」
「麻紀子さんの恥ずかしい姿がDVDになって僕の手元に残るんですよ。それでもいいんですね。」
「いや、それは。でも健一さんがそれを人に見せたりネットに流したりしないで自分だけ秘かに楽しむのなら構わないわ。」
「ちょっと待てよ。君からハメ撮りをして欲しいって言いながら条件を付けるのかい。嫌ならいいんだよ。」
「そうね。御免なさい。私健ちゃんを信じているからお願いします。」
「よし分かった。じゃ明日この前のラブホの部屋に来るんだ。言っておくがこれが最後のチャンスだ。4時にしよう。じゃ明日。」
ドアを開けて部屋に入った瞬間、先日同様スポットライトに照らされたベッドが目に入った。


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