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「悪魔の少年」
【ショタ 官能小説】

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N似顔絵捜査-2

翌日になると情報提供者は激減し多摩川達だけで処理できた。
数日後ポスターが完成し交番前に張り付けた時から少しは情報提供が増えたが今はまた下降線をたどっている。
そんなある日電話でのタレコミに基づいて一人の女性を訪ねた。
あいにく留守だったが隣の人に似顔絵を見せたところ
「この似顔絵、隣の奥さんとそっくりだわ。身長も150くらいだし言葉に訛りもあるわ。あの方何かしたの?」
夜もう一度訪れた時部屋には30代後半と思える男性がいた。多分夫だろう。
「僕たち夫婦じゃないんです。キャバクラで知り合って関係が出来、二か月くらい前から一緒に暮らしています。 
今は駅裏の
人妻クラブ「セレブ妻」で働いている筈です。」「セレブ妻って風俗?」「勿論そうです。ソープランドです。本番はしていないって言ってました。」
「今はそれを調べているんじゃないんだ。それより彼女の出身は四国だって言ってなかったかい?」
「あまりそういうことは話した事が無いんだ。お互いのプライベートには触れないというのが僕らの暗黙の了解なんだ。」
「なん時頃帰って来るの?」「今日は夕方入店して12時までだと言っていました。」


警察が店の中まで入るのを遠慮して店長を呼び出した。
「絵里香さんはまだ勤務中かい?」「それが今日は入店予定日なんですけど来てないんですよ。
何度電話しても出て呉れないし困っていたとこなんです。何かあったんですか?」
大急ぎで自宅へ戻った。「先ほど隣の奥さんから聞いたんですけど夕方帰ってきてすぐに旅行に出かけたそうです。
警察が
探している事は話したようです。大きなバッグ2個を持ってタクシーを呼んだらしいですよ。」
「逃げた。」大急ぎで緊急手配した。タクシー運転手から「新幹線の駅で降ろした。」の証言を得てすぐさま駅に向かった。
タクシーが新幹線の駅に着いてからもう既に5時間以上経っておりそれ以上の追跡は無理だった。
(もしもこの女が四国で大谷史郎の周辺を嗅ぎ回っていた女だとしたら。そして飛躍はあるが久永光輝殺害の犯人だったら)
国外逃亡・・・深夜ではあったが主な空港警察に顔写真を送った。似顔絵ではなく「セレブ妻」で入手した写真だ。
多摩川らは翌日早朝から関空に張り付いた。もしも犯罪に手を染めているなら一刻も早く日本から離れたいはずだ。
午前中が山だと踏んでいたがついに午前中の便はすべて飛び立ち諦めかけていた時、成田の空港警察から「写真の女確保」
の一報を受けた。容疑者はキム・スミン(32歳)ですでに偽造パスポートと不法滞在は認めている様だ。
空港警察では徹底的に調べられたが久永との接点は見いだせなかった。
アリバイに関してもはっきりせずその時期務めていたキャバクラを訪ねてみた。
まず顔写真を見せ店の子かどうかを確認した。「ああ、絵里香ね。2か月くらい前に辞めちゃったけど、うちにいた子よ。」
「この子の4月20日の勤務状態分からないだろうか?」
「ちょっと待ってね。」事務所から給与支払い明細書と書かれたノートをめくりながら出てきた。
「その日は午後7時から0時までの5時間勤務ね。」ノートを見せてくれた。
「これに間違いはないのか。」「ええ、ここにマネージャーの印が押してあるでしょ。この印に従ってお給料を払っています。
だから彼女がこの時間ここで仕事をしていたのは間違いありませんよ。」アリバイ成立だ。
張りつめていた緊張が緩みどっと疲れが出た。


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