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Overtake goodbye
【姉弟相姦 官能小説】

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B-7

 同情すべき点はあるが、最悪の事態を想定してアプローチしていれば、ここまで傷口が広がる事も無かったのではと思えてならない。自分の思い通りになる事なんて稀にしかなく、ましてや相手が人間なら尚更である。

 「──一ついいかな?」

 俯いたまま、経緯を吐露していた吉川が、ようやく、こちらの声に反応した。

 「言ってることは判るけど、共感は出来ないな。それと、上手く言えないが、その情けない顔は今日限りにしておけよ。」
 「どういう意味です?」
 「何時までもそんな顔でいられたら、長岡だって辛くなるんじゃないのか?きっぱりと断ったのは、彼女なりの優しさだよ。
 断り難いからって望みもないのに曖昧な返答をされるより、余程、相手のことを考えていると思うけどな。」
 「そ、そんなもんですかねえ。」
 「そうさ。」

 俺の意見が気に入らないのか、吉川はふて腐れたような顔をして前を向いた。
 なんともはや、この意固地さは長岡といい勝負である。

 「──頭のいいお前だ。すぐに気がつくさ。俺が、姉の離婚の件で気持ちがささくれていた時、面と向かって説教してくれた位、普段のお前なら、全体を把握すること位、造作もないんだ。
 唯、今は自分の事に手いっぱいで、相手のことまで気が回らないだけさ。」
 「そんなものですかねえ……。」

 人間、他人のことなら俯瞰的な見方が出来るが、自分が当事者になった途端、周りが見えなくなってしまう。そんな心理状況下で、どちらかに決断を下すというのは危険な行為でしかない。
 そんな場合、的確なアドバイスをくれる友人や知人、仲間の存在は、人間が成長する上で重要な存在なのだ。

 「──先輩。色々とありがとうございます。」
 「こっちこそ。たった今、“持論を押し付けたこと”を謝ったばかりなのに、また持論を語っちまったな。」
 「いえ。仰有る通り、自分のことしか見えてなかったのかも知れません。」

 とり敢えず、今は判り合えることが出来た。
 俺だって、長岡や吉川、それに亜紀とのことだって、どれ一つとして上手いやり方なんて思いつかないままだ。
 出した答えに有頂天になったかと思えば、逆に自分の馬鹿さ加減に打ちのめされたりしている。唯、そんなことを繰り返しながら、一つ一つ答えを見つけ出して区切りをつけて行くことが、人として変わるだけでなく、成長につながると信じてやるしかない。





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