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Overtake goodbye
【姉弟相姦 官能小説】

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B-11

 「ただいま!」

 玄関ドアを開けると、暖かな色の照明が灯る廊下に、廊下の向こうから漂ってくる美味そうな匂い、そして亜紀が、俺を出迎えてくれた。

 「おかえり。遅かったね。」

 俺は、和巳の出迎えも期待していたのだが、

 「──さっき、寝付いたところ。二歳児だから、八時頃には寝てるわよ。」

 亜紀にそう言われたので、せめて寝顔を拝もうと、奥の部屋に通じる襖をそっと開けた。

 「あんまり物音を立てると、起きちゃうわ。」

 亜紀に耳打ちされ、常夜灯の明かりを頼りに、目を凝らして見てみるが、寝顔どころか目鼻立ちさえ窺い知ることが叶わない。俺は諦め、そっと襖を閉めた。

 「正直、和巳が俺の子かどうかなんて、よく判らないよ。」
 「そりゃそうでしょう。未だ、父親になる覚悟さえない、あんたじゃね。」

 父になる自覚がない──。亜紀の一言は、俺の胸中を激しく揺さぶる。ぐうの音も出ないとは正にこの事で、朝から突き付けられた現実に対し、一日掛かって何の返答も出来ないのだから、自覚がないと言われても仕方ない。

 「──確かに、いきなり今年、三歳になる子を連れて来て、俺の子だって言われても、正直、ピンと来るわけないじゃないか。」

 頭では十分理解しているのに、口から出る言葉は悪態を吐いてしまう。

 「あら?あんたも、その辺にいるその他大勢の男達と同じ台詞を吐くのね。あの時、さんざん私の腟内に中出ししておいて、子供が出来たら、知らぬ存ぜぬで逃げるわけ。」

 亜紀が、語気を強める。

 「──姉である私に欲情する変態弟のクセに、こうなる事を判っていながら、中出しを続けてたんじゃなかったと言うの!?」
 「判ったよ!俺が言い過ぎたよ。」

 まさか、帰るなり修羅場が待っていようとは、夢想だにしなかった。
 色々と反論したいところだが、何を言おうが子供が出来た事は事実で、それ以上は単なる言い訳にしかならない。


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