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魔へと溺れユく女タチ
【ファンタジー 官能小説】

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セイン・アルバート(前編)-3

クラリスとの恋仲も良好。
後は・・・プロポーズするタイミングを計ったり、せっかくなら一緒に暮らしたいから住む場所を考えたりしていきたい。

多分、プロポーズは受けてくれるだろう。
どうせならサプライズにして盛り上げたい所だ。


けれど最近は仕事が忙しいというか、環境が変わる事になったので少しバタバタしている。
オレを含めた数人の騎士が今日から一ヶ月ほど専属の護衛として教会に駐屯する事になったのだ。
保守派としては一緒に仕事をする事で交友を深めるのが目的。
過激派としては監視を目的としている。
なんて、複雑な事情が絡み合った派遣だ。

一ヶ月は教会の管理する寮に世話になるのでしばらくは慣れない生活が続く。
自由時間がないワケじゃないのでクラリスと今まで通りに接する事はできると思うがプロポーズしたり今後の事を考えたりする余裕はないだろう。

とはいえ彼女の職場でしばらく働く事になるのだ。
せっかくだから彼女の職場の親しい人と交友を深め、サプライズの準備ができたら良いなと思っている。



「騎士、セイン・アルバートはじめ計5名。教会のお世話にならせていただきます」

「うむ。こちらこそよろしく頼む」



早速、教会の大司教へと挨拶をする。
歳は60ほどで糸目なためか表情が読みにくい男性だ。
過激派なのか保守派なのかも判断がつかないという話しも入っているほどのつかみ所のない男性。

とはいえ教会として組織が確立するほどの集団のトップだ。
神様への信仰や、手腕は確かな物と言われ人望も厚い。

街にある教会も・・・大聖堂と呼んでいいほどの広さを誇る。
東と西に小さな聖堂があり、中央はほとんど使われる事はないが王や貴族なども使用する大きな聖堂も存在し計3つの聖堂が連なっている場所だ。



「近頃は魔物の動きも活発だ。冒険者からの応援を要請されるのが多くなってきたが・・・最近は関係が良好じゃないのは知ってるね?」

「は、はい・・・」

「これを期に教会でも僧兵を鍛えようとする働きがある。とはいえ現段階では武力組織を持つほど動こうとは思わない。
護衛の任務がてら戦闘のエキスパートとして僧兵見習い達に護身術でも教えてやってくれ」



大司教も・・・苦労しているんだな。
軽くボヤかしているとはいえ過激派と保守派の問題を簡単に話す辺り何を考えているのかやはり分かりづらい。
今のは…過激派は僧兵を鍛えて戦力を整えたいが保守派がなんとか抑えてるってのを遠回しに言ってるよな。

あまりよくない内部事情の話しだと思うが…。
問題にならない程度に情報を小出しにして、騎士や冒険者達に外からちょっとした圧力をかけてもらい動きを抑えるのが目的かもしれない。

・・・なんて、色々と考えたけどもオレは戦うしか脳がない下っ端だ。
今回は派遣された騎士の代表として挨拶なんかをしているが、面倒を押しつけられてオレより若い騎士達を引き連れさせられているに過ぎないからな。



大司教との挨拶を終えた後、大聖堂の裏手にある大きな寮へと案内された。
これから一ヶ月間は騎士一人につきシスターと僧兵見習いが一人ずつ付いて、大司教に頼まれた通り護身術を教えていく。
後は冒険者達と関係が悪くなったせいで依頼が出しにくくなって、薬草などの採取が滞っているので教会の人が採取に行く際の護衛。そんな所だ。

寮は木造だが大きくしっかりと建築されている。
一階が食堂や浴場などのあるスペース。
2階が男性、3階が女性の住居スペースとなっている3階建ての建物だ。

普段なら男性と女性は別々の寮に住まわされているらしいが、オレ達の護衛や訓練に合わせて特別処置らしい。
寮の前には広い庭もあるので訓練などもしやすいだろう。



「それにしても広いなぁー!一人一部屋だし、教会は他にも沢山寮を管理してるんだろ?騎士団より金持ってるんじゃないか?」

「これなら女連れ込んでも問題ないな!相部屋だとそういった事できなくて・・・」

「おいお前ら。ここは教会のお膝元なんだからあんま調子乗るなよ」



オレ以外の騎士達はみんな20代以下とかなり若い。
騎士団としては真面目な派遣と考えていないのがよく分かる・・・。
派遣された当人達も、普段の厳しい訓練や業務から開放されて一月の休養期間程度にしか考えていない緩い連中ばかりだ。

人選・・・適当すぎるな、コレ。
騎士団内でも所属の違う面々ばかりなのでまとまりがない。
とはいえ問題児を送りつけた・・・というワケでもないのか、態度は軽いが人当たりが良さそうな連中が集まっているので指示なんかはしやすいだろう。



「隊長。これから一月、どういったスケジュールで動きますか?」

「シイナ、隊長はやめてくれ・・・柄じゃないから。護身術を教えるスケジュールなんかは教えるシスターや僧兵に合わせて個別に調整してくれ。
お前等も基本は個別の行動だからってサボったりはすんなよ!!!教会から文句言われたら大目玉だからな!」

「「はーい!!!」」



正式な上司からの指示ではないので軽い返事が返ってくる。
色々と心配だが・・・まぁ評判の悪い連中ではないのでなんとかなると信じよう。
とはいえ気楽な連中の中でも一人だけ今後を心配そうにしているヤツがいた。

シイナ・カステヤノス。
今回の派遣で唯一の女性騎士だ。


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