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WONDERFUL OPPORTUNITY〜素晴らしいチャンス〜
【二次創作 その他小説】

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WONDERFUL OPPORTUNITY〜素晴らしいチャンス〜-1

入社1年めの営業2課の田中くん。
ノルマクリアできず
失敗だらけで毎日部長に怒鳴られている。

こんなはずじゃなかった。自分に向いてないんじゃ…辞めたい。逃げたい。
毎日思っている。
この場に行くだけでいるだけで胸が苦しい。

朝目が醒めると独りのアパートは広く感じる。
敵ばかりの社会に放りこまれて、やりたくない仕事やクレームばかり。
でも今日もなんとなく向かう。
重いドアを開いて元気に振る舞う。
キリキリ舞ですべてが空回り。
その元気も空回り。
クルクル回る。
時間はなかなか回らない。
沢山叱られて、悪意を持ってるんじゃないか?と疑う始末。
辞める勇気もない。
続ける自信もない。
意気地ナシな自分が嫌い。今日も沢山怒鳴られて、
やっと夕方5時になった。
逃げるように帰ろうとしたところ、
部長が食事に誘う。
ため息を飲み込んで一緒にラーメン屋へ向かう。

ラーメン屋につき、部長はネクタイを弛めて腰を降ろした。

「逃げるのは簡単だ。
人のせいにすることも
環境のせいにする事も…
逃げ道を探す限り成長しないぞ。」
ラーメンをすすりながら部長は言う。
「はぁ」
田中くんも蓮華で一口スープを啜る。

「今は沢山失敗していけ。おれは期待してなかったら放っておく。
おまえがわかってくれて
成長してくれ期待できるから言うんだ。」
と肩をたたいた。

涙が出てきた。
涙でラーメンが塩っぱく感じながら啜る。
「こんなことで泣くやつがあるか。」
苦笑しながら優しく肩をたたいてくれた。
それがうれしかった。
自信が持てなかった。
疎まれ厄介者だと思われてると思ってたから。
必要とされていないと思ってたから。

「期待してるぞ。明日もがんばろうな!」

「…はぃ」
言葉にならない声で返事をする。
うれしかった。
部長のいつもは恐い腕がそっと優しく背中を押してくれた気がした。

帰りの車の中でラジオから音楽が流れた。
学生時代に聞いた歌だった。

ラジオは歌う。
今のチャンス逃がさないで
辛くても逃げないで。
胸の痛みと手をつないで。
どんな時も笑って明日を迎えよう。
闘い続ければ避けられないイヤな問題。大損害。
それをイチイチ避けて通るなら論外。
がんばって生きてるからしょうがない。
おまえなら大丈夫だ。
できるさ。
心配ない。問題ない。
全部オーライ。
辛いことはいつも素通りしたくなるけど。
闘ったら道ができる。
かならずできる。
前のめりでも
切り抜ければ待っている次のショー。
トラブルはすばらしいチャンス。
心配ない。問題ない。
全部オーライ。


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