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魔へと溺れユく女タチ
【ファンタジー 官能小説】

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シャリィ・レアリル-2

「ふふ・・・今日はいつもより積極的だね。やはり主義に反した事をしてでも彼女を捕まえた甲斐はあったかな?」

「・・・っ!!!」



私はエリザの事を考えると夢中になりすぎて周りが見えなくなるのが悪いクセだ。
目の前にあるのは悪魔の肉棒だというのに夢中になって舐めてしまっていたらしい。

けれど無意識にでも激しく舐め取っていたおかげで悪魔の肉棒にはもうエリザの残り香はしない。
形こそ違うがいつもの苦く生々しいだけの気持ち悪い男の象徴だ。



「シャリィ、ちょっと立ってもらえるかな?キスをしよう」

「なんで、そんなこと・・・」

「キミに断る権限はないはずだろう?それにキスくらいならいつもしてるじゃないか」



悪魔は自分の肉棒を触らせる事だけに満足せず、私の身体を求めて色々と要求してくる。
キスをされたり、身体を舐め回されたり、胸を揉まれたり、秘部を触られたり。
そして私は悪魔に求められたら断る事はできない。

私は要求通り立ち上がり、悪魔の唇へとキスをする。
舌も絡めたキスでないと悪魔は満足しないので自分から舌を入れてとっとと終わらせようとした。



「っ!?」

「気づいたかい?キミ好みの味になったと思うけど」



舌を絡めると嫌でも唾液を感じてしまう。
好きでもない輩の唾液なんて感じたくもないけど、我慢するしかないと思っていたのに。
今日の唾液の味はいつもと違った。

何処か懐かしい、心が落ち着く優しい感触だ。



「どう、して・・・!?」

「ワタシもエリザとキスをしたからね。彼女は高ぶると甘えるようにキスを求めてくるから。
それでたっぷり彼女の唾液も堪能したから再現してみたけど・・・上手く再現できているみたいだね」



この悪魔はっ・・・!!!
私がエリザとの思い出に耽っているのを知るや否や、こんな嫌がらせをしてくるとは。

この悪魔は自分の肉体の改造や変身を得意としている。
初めてあった頃も人型ではあったが、紫色の肌色と凹凸のない滑らかな紫色のボディに顔もないのっぺらぼうな存在だった。
今は私たちを犯すために人間の形に近づけるよう自分の身体を改造させている。

紫色の肌をしているせいで人間に近しいけど人間じゃない、という印象の姿をしているのは私たち人間がコイツを悪魔だと忘れさせないために人間になりきっていないのだという事を聞かされた事もあった。

つまりこの悪魔は・・・自分の思うように身体を変えるだけでなく体液まで再現してしまうらしい。



「んくっ。んはっ・・・!」


私から悪魔へとキスを始めたが今は両手で頭を押さえられて無理矢理ディープキスをさせられている。
目を閉じ、悪魔のキスを拒否しようとしても感じるのはエリザと同じ舌の感触と唾液の味。
どうしようもなく嫌なのに、エリザを感じてしまう・・・!


「っ・・・!!!」


パンッ!と乾いた音が部屋に響き渡った。
無意識のうちに私は悪魔を払いのけてビンタまでしていた。

私の息は激しく荒れ、呼吸が苦しい。
悪魔は頬を叩かれた勢いのまま横を向き、沈黙のまま数秒たった。


「痛いなぁ・・・できればこのまま墜ちてくれないかと期待したけど、キミは本当に面白い」

「ひっ!?」


数秒の沈黙の後、悪魔はニヤァと笑いながら私の方を向いた。
いつものニヤニヤと笑うにやけ顔ではない。
底知れない、今まで見た事もないほどの・・・人間ではよほど見ないような笑顔だった。

ビンタをしてしまった事に私は今更ながら後悔する。
私と悪魔は対等ではない。
悪魔の気分次第で私も、他の女性達も簡単に命を奪われてしまうというのを今になって思い出した。



「あぁ・・・そんなに怯えないで。ワタシは・・・悪魔はキミ達が思っている以上に人間が好きでね。予想外の行動をされると怒りより楽しいという感情が沸いてくるんだ」

「あ・・・あ・・・」



悪魔は笑顔のまま私を見つめる。
人間ではできないような底知れない笑顔のままで。

その笑顔にとてつもない狂気を感じて頭が真っ白になっていく。
恐怖で、足がもつれて座り込んでしまう程に。



「けど・・・ちょっとお仕置きが必要かな。あぁ、誰かを殺したりとか物騒な事はしないから安心してね」



悪魔はそう言葉にしながら私へと近寄ってくる。
私はただひたすら悪魔の狂気を感じ取りながら怯え、震える事しかできなかった。


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