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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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酸っぱいイチゴ (3)-1

「あーん」
「あーん」
「はい、召し上がれー」
「……パク……もぐ……もぐ……」
「どう?」
「ん……いつも通りだね……もぐもぐごっくん、ふぅー」
「いつも通りかぁ。はじめてのお店だからもしかしてって思ったんだけど」
「ショートケーキには甘いイチゴを乗せてはならないって国際規格で決まってるらしいよ」
「えー?!そうなの?!……なーんて、可愛く騙されると思った?」
「出会った頃の『ゆきちゃん』なら可愛く騙されてくれただろうなぁ」

ゆきの「イチゴ処理係」に就任して15年。
私が第8代で、子供のころのお父さんとお母さんにはじまり、そのあとは歴代6人の彼氏が勤めてきた名誉ある仕事だそうだ。
Zを除く公称経験人数「4人」と数があわないのは、まだ処女で最後までいかなかった彼氏が2人いたのだと妙に生々しい話をされてしまった。

「ふふふ。ごめんねー、可愛げのない大人になっちゃって」
「ううん、大人の女になったゆきのほうが素敵だよ……」
「なんか言い方がいやらしいんだけど……」
7月下旬。昼下がりのティータイム、いや珍しくアルコールタイム。
リビングのソファに並んで座るゆきの頭髪やうなじから、甘い香りがふわりと立ちのぼってくる。
それはかすかな汗の匂いと混じり合いフェロモンとなって鼻腔を刺激する。

妻の身体は柔らかな曲線を描いていて38歳を迎えた今でも十分に美しい。
今でも十分にスリムなウェストだが、人妻らしくうっすら肉がついてきた。
私を含め4人の男に愛された自慢の小尻は、今はひとまわり大きくボリューム感のある丸みを帯びている。
ゆきは自分の下半身の抗えない変化を気にしているが、男からすると少しだらしない今の身体のほうがはるかに性欲をそそる。
大人の女性のいやらしさが出てきた下半身に比べると、顔はまだ20代後半でも通じるほど若く肌も瑞々しい。
街中や飲み屋で声かけられちゃったーと嬉しそうに自慢されたことが30歳を過ぎてからもときどきある。

「それにこうして口に生クリームくっつけてるところなんか今も昔も可愛いし……」
私の指摘に照れ笑いして唇をぬぐうが、ついているのと反対側だ。
「そうだ、生クリーム処理係の仕事しなきゃ」
ゆきの両手を握る。
中庭のあるカフェで告白してからというもの、私たちの間で「生クリームの処理」はキスの隠語になっている。
「ちょっと今はだーめ」
「おねがい。少しだけ」
「恥ずかしいでしょ」
視線をそらすゆき。
「生クリームくっつけてるほうがよっぽど恥ずかしいよ。ね、一瞬チュってするだけだから」
少し強引にゆきの唇にキスをする。
顔色を伺ってもう一度――。
今度は少し長めに唇を重ねる。
「……ん……もう終わり……んん……」

いつの間にか背後にまわっていたZがゆきのTシャツとブラジャーをめくりあげる。
「……え、ちょっと……!」
すぐに乳房の先端を探り当て、刺激を開始する。
「ぁん……!」
私とキスしていたゆきの生暖かい吐息が顔面にかかる。
私に見られまいとすぐ下を向いたが、一瞬見えたゆきの顔はすでに蕩けていたように見えた。
眉間に皺を寄せ唇を噛み締めている。
「……だめ……ん……んん……はぁ……はぁ……ん……」
息が粗い。
「……んん……ねぇ、まだケーキ残ってる……」
必死で、ついさきほどまでの平常モードに戻そうとするが、男二人に黙殺される。

土曜日の午後、4回目の妻の貸し出しが始まった。前回からまだ1週間しか経っていない。
こんなに短い間隔で貸し出すのは初めてだが、ゆきは意外にもすんなりOKしてくれた。
夫以外の男とセックスすることへの抵抗がなくなりつつあるのか、それともZとのセックスをゆきも密かに楽しみにしていたのか。
どちらにしても、清楚で貞淑なはずの妻が見せたちょっとした「変化」には違いない。
今日これから夕方までの数時間、ゆきはZに抱かれることになっている。

手のひらで、指先で、ねちっこくこねくり回されている妻の乳首。
「……はぁ……ん……んん……ねぇ……いまするの……?」
Zの指の隙間から乳房の先端、焦げ茶色の蕾が見え隠れしている。
「はぁ……ぁ……あん……パパ見ないで……ねぇ……」
ゆきが何を言っても誰も答えてくれない。
「……ん……んん……恥ずかしいよ……だめだよ……」
夏の日差しが差し込むダイニングに、妻の切ない喘ぎ声だけが響いている。
若い頃つんと尖った円錐形だったゆきの乳房は、30代後半を迎えてより丸みを帯びたお椀型になっていた。
下側の少したわんだ肉はZの手のひらにすっぽり収まり、親指と中指で乳首をつままれ刺激されている。
「ぁあ……あ……ぁ……んんん……んっ……んんっ……ぁあん!」

昼過ぎに、Zはショートケーキを手土産にやってきた。
とくに教えたわけではないが、先日のセックス中の会話をしっかり覚えていたのだろう。
おかげでゆきの緊張も一発でほぐれた。
昔から妻の「ショートケーキ好き」は話のネタとして鉄板である。
この後のセックスに支障をきたさない程度に軽く酒とつまみを囲み場を暖める。
空気を読まず(いや読んだからこそか)「それじゃあさっそくいただきまーす」と勝手にショートケーキに手を付けるゆき。
ゆきに命じられるがまま、いつものようにイチゴ処理係の任務を果たす私。
そんな私たちを笑って見ているZ。
雰囲気もほぐれてきたし、ゆきがショートケーキを食べ終わったらはじめようか。
そう考えていた矢先、思わぬタイミングでZが動いたことで今回の貸し出しは強制的にスタートすることになる。


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