文香-14
「俺は違うぞ。このお肉が好きなんだ。ほれ、ほれ、ほれ」
「痛い、痛い。くすぐったい」
「このお肉の塊が全部で１つになってお前なんだから、俺はお前が好きなんだ」
「竜ちゃんは痩せてるけど筋肉が凄いね」
「ああ、いつも重い物運んでるからな」
「私少し痩せたんだけど分かる？」
「分からんなあ」
「３キロ痩せたんだよ」
「そうか。まああんまり急なのは良くないから少しずつでいいぞ」
「ううん。頑張って痩せる。竜ちゃんに喜んで貰いたいから」
「それじゃまあ、俺がもういい、もうやめろって言ったらそこでやめるんだぞ」
「うん。何でも竜ちゃんの言うとおりにする」
「ところであの壁に掛けてある忍者の服みたいなのは何だ？」
「ああ、あれは前に族に入ってる男の子と付き合ってた時、その族が解散になって要らなくなったって言うから族の制服を貰ったの」
「ほーう。ちょっとあれ着てみろ」
「あれ？ いいけどダブダブで全然セクシーじゃないよ」
「うん。ちょっと思いついたことがあるんだ」
「あれ着るの？」
「うん、いや、後でいい。あの服持って俺んちに行こう」
「うん、いいよ。で、何するの？」
「どっかでロープ買ってお前の体をギュウギュウに縛ってその上からあの服着て歩くんだ」
「何で？」
「股にもロープ通しておっぱいもロープで絞り上げて、そんなんでその上からあの服着れば人には分からなくてもお前は感じるだろうと思って」
「厭らしいこと考えるんだね。でもやってみたい」
「そうだろ。俺は厭らしいこと考える天才なんだ」
「そしたら、バイブも入れて歩こうか？」
「やったことあるのか？」
「うん」
「何だ、お前の方がよっぽど厭らしいじゃないか」
「やりたくてやったんじゃないよ。やらされただけ」
「感じたか？」
「別に感じなかった。あそこが痺れてきただけ」
「そんなもんなのか？」
「でも竜ちゃんとやれば感じそう。立ったまま外で失神しちゃうかも知れない」
「失神するんならいいけど、外でうんこ垂れたりするなよな」
「１回やっただけじゃない」
「普通は死ぬまで１回もやんないもんなんだ」
「そうか」
「それじゃ、お前の母さんに挨拶してから行くか」
「うん」
「いくつか服を持って行けよ。着替えて楽しむから」
「うん、そうする」
「そういう服な、そういう光る生地の奴」
「これ？」
「うん。そういうのが俺は好きなんだ」
「知ってるよ。もう竜ちゃんの好みは分かってきたから」
「そうか？ 光るのと密着するのと面積が少ないのと、それから透けてる奴が好きだな、俺は」
「要するに派手な奴でしょ？ そういうのばっか買ってるから」
「そうか。お前は可愛い女になってきたな。今度会う時までに髪を赤くしてこい」
「どのくらい？」
「黄色いくらいでもいい。真っ赤でもいいし」
「何でも派手なのがいいんだ」
「そうだ。何だったらブルーとか緑とかでもいいぞ」
「ゲー、それは目立つね。本当にそんなんでいいの？」
「まあ、ブルーや緑はもう少し痩せてからにした方がいいかな」
「どうして」
「ポチャポチャした体には似合わないだろう」
「うん。何でもいいよ」
「それじゃ黄色か真っ赤にしろ。お前の好きな方でいい」