耀子-35
「私の両親には何時会いに行くの？」
「君が仕事を辞めたら直ぐに行こう」
「嬉しいな」
「それまでにシーツもカーテンも全部仕上げてしまえるか？」
「出来るわよ。どうして？」
「何もかもそろってから新生活のスタートという方がいいんじゃないかと思って」
「そうね」
「さっきの仮縫いした服も仕上げないといけないし、忙しいぞ」
「そういう忙しさは大歓迎。ワクワクする」
「当分ＳＭなんてやってる暇は無いな」
「本当ねえ。でもそんなの後でいくらでも出来るから」
「そうだな。新生活がスタートしたら毎日やろう」
「毎日出来るの？」
「それは出来るさ。何で？」
「年寄りだ、年寄りだといつも言うから」
「だから私は毎日セックスをしようなんて言ってない。毎日ＳＭをしようと言ったんだ」
「そうか」
「毎日空気浣腸して盛大なオナラをして貰おう」
「それは厭だって言ったじゃない」
「既に１回やってしまったんだからもう何回やってもいいじゃないか」
「あれは厭よ」
「どうして？」
「恥ずかしいから」
「厭だと言っても縛って浣腸するのはいいんだろ？」
「空気を入れなければね」
「空気は入れないが息を吹き込むことにする」
「同じじゃない。でも息を吹き込むなんてどうやってやるの？」
「さあなあ。やったことないんで、出来るかどうか分からない」
「だからどうやるの？」
「君の尻の穴に口を付けて息を吹き込むのさ」
「そんなんで入るの？」
「だから分からない」
「それなら面白そうだからやってもいい」
「そうか。それじゃ早速帰ったらやろう」
「当分ＳＭなんてやってる暇は無いと言ったじゃない」
「暇なんて作ればいくらでもあるんだ」
「先生の嘘付き」
「嘘じゃない。気が変わっただけさ。可愛い女だ、愛してると思うと突然そういうことがしたくなると言っただろう？」
「それじゃ普段はそう思ってなかったの？」
「そう思っていたんだけれども、我慢出来ない程愛していることに今気づいたんだ」
「上手いこと言って」
「上手いことじゃない。本当のことだ」
「私のお尻に口を付けるなんて一体いつまでそんなことやってくれるのかしら」
「もう十分だと思うくらい空気が入るまでさ」
「違う。私が年取ってもそんなことやってくれるのかなって思ったの」
「それは大丈夫。尻の穴は年取らないだろう」
「そんなことない。お尻の穴だって年取れば皺が増えるかも知れないわ」
「皺だったら既にある。君のアナルは皺だらけで、それ以上皺になりようが無い」
「厭だ。嘘でしょ？」
「嘘なもんか。今度写真に撮って見せてやる」
「そんなの見たくない」
「君の体のあらゆる部分を写真に撮って大きく伸ばして部屋中に飾っておこう。そうすれば私の職業に相応しい室内装飾になる」
「駄目。室内装飾だけは私が好きなようにするの。お願いだからそうさせて」
「それじゃ人体装飾だけは私が好きなようにするとしよう」
「人体装飾って？」
「君の着る服や化粧のことさ」
「ああ。それなら先生の好きにしていいわ」
「良し。私達は実に上手く合いそうな感じだな」
「本当ね」