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耀子
【SM 官能小説】

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耀子-29

 「どんなデザインの物を考えているんですか?」
 「昨日僕が買ってきてやった白い全身タイツがあるだろう。あれの袖と腿から下が無いような服を考えている」
 「袖と腿から下が無い?」
 「つまりショート・パンツと上着が一体になったような服だ」
 「ああ、なるほど。そんなのが好きなんですか」
 「そうだな。丁度今着ている服の下がショート・パンツになっているような物。光るような生地でしかも体に密着していないといけない」
 「それは難しいですね」
 「出来ないか」
 「あの全身タイツみたいなという訳には行きませんよ。伸びる生地じゃないんですから」
 「伸びる生地を買えばいいじゃないか」
 「そんなのは売ってませんよ」
 「どうして? 伸びる生地の服はいくらでもあるだろう?」
 「伸びる生地は縫製が難しいし、そんな生地を買って自分で作ろうという人がいないんだと思いますよ」
 「それで売っていないのか」
 「ええ。そんな生地だと糸だって伸びる糸を使わないといけないし、そうすると普通のミシンでは縫えないんじゃないかしら」
 「それじゃ伸びなくてもピッタリしたサイズで作ればピッタリするだろう。その服だってピッタリして皺なんか無いよ」
 「こういう感じでいいんなら出来ますね」
 「それじゃそうしよう」
 「それでこういう風に胸を出すんですか?」
 「それは勿論さ。それに尻も股間も裸にペンキを塗ったみたいに見えると理想的だ」
 「そこまでは無理だけど何度も仮縫いすればかなりピッタリしたものが出来ると思います」
 「何度でもやればいい」
 「そういう服が好きなんですか?」
 「別にそんなのだけではないけど、今それが頭に浮かんだんだ」
 「まあ下着が見えるようなミニ・スカートよりはいいですね」
 「下着が見えるようなミニスカートを穿けなんて僕が言ったことあるか?」
 「あそこが透けて見えるような服を着せたがるじゃないですか」
 「君が着たがったんだろ」
 「まさか。ほら、こんな生地がありますよ」
 「いいねえ。白いのと黒いのと赤いのと3種類買っていこう」
 「こんなのもありますよ」
 「おっ、それの方が良さそうだな」
 「此処の一画に特殊な生地を集めてあるみたいだからゆっくり選んでいて下さい。私はカーテンやシーツにする生地を選んで来ますから」
 「え?」
 「下着ショップじゃないから一人でもいいでしょう?」
 「む。まあいいか」
 それぞれ気に入った生地を買うとそれは結構重かった。もっといろいろ買い物するつもりだったのだが、又今度にしようということにしてタクシーで帰った。
 「随分生地を買い込みましたね」
 「生地というのも結構重いもんだな」
 「そうですね。カーテン用に厚手の生地も買いましたから」
 「カーテンやシーツは取り敢えず既にあるんだから慌てる事は無い。まずさっき説明した君の服を作ってくれ」
 「え? 私の服だって取り敢えずありますよ。家から持ってくれば沢山あります」
 「僕の好みの服が無い」
 「そうでもないと思いますよ。お店でしか着られない様な派手なというかセクシーな服が結構ありますから」
 「いいからさっきの服を直ぐ作ってくれ」
 「まあ、子供みたい」
 「カーテンやシーツなんか誰かに作らせてもいい。誰が縫っても同じだろ? 要するに生地を選びたかっただけで」
 「そんなに私の服を作らせたいんですか?」
 「ああ。出来ると聞いたら急にその気になったんだ。その気にさせといてじらしたりしてはいかんよ」
 「別にじらしてる訳じゃないのに」
 「それじゃ早速今日からでもやってくれ」
 「それじゃまずミシンを持ってこないと」
 「そしたら直ぐ帰ってタクシーで此処へ運べばいい」
 「私はカーテンやシーツを作るのを楽しみにしていたのに」
 「だからそれは後でいい。楽しみは後に取っておく方が楽しいぞ」
 「それなら先生だって同じじゃないですか」
 「僕は老い先短いんだ」
 「何言って」
 「さあ、これはタクシー代だ」


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