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亜美
【SM 官能小説】

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亜美-36

 「こんな物をジャラジャラさせながら京都から来たんですか?」
 「そうよ。この先に小さな鈴でも付けようかと思ったけど、流石に1人で旅行するのに余り冒険は出来ないわ。貴方が側にいてくれるなら出来るんだけど」
 「鈴なんか付けたら恥ずかしいじゃないですか」
 「それがいいの」
 「いや、一緒に歩く僕が恥ずかしい」
 「そのくらい我慢して頂戴。私のこと好きなんでしょう?」
 「はあ」
 「嫌いなの?」
 「いえ、とんでもない」
 「それじゃキスマークを付けさせてね」
 「は?」

 亜美は誠司をそっと押し倒すと喉元にキスマークを付けた。やっぱりこの人はMではないなと思いながら誠司は亜美の尻を抱いていた。こんもりした尻の形が何とも言えず素晴らしいのである。喉元から胸元にかけて沢山キスマークを付けると亜美はゴロンと仰向けになって
 「私にも付けて頂戴」
 と言った。

 「いいんですか?」
 「ええ勿論」
 「でも・・・」
 「私がお願いしているのよ」
 「それじゃ」

 誠司は亜美の乳房の盛り上がり際に吸い付いた。亜美は誠司の頭を後ろから押さえつけている。付け終わって口を離したら頭の後ろの手に力を込めて「もっと」と言う。もっと沢山なのかもっと強くなのか分からなかったので、次はもう一方の乳房により強く吸い付いた。亜美は「アァ」と声を出して我慢していたが痛かっただろう。見ると吸った部分が膨らんで青黒くなっていた。するとすかさず又亜美が頭を押さえるので又別の部分に吸い付いた。こんな物を付けていれば嫉妬深いという田原氏は怒るのではないだろうか。それとも田原氏との間に何かあったのだろうか。インポの自分に惚れ込んで何も言わないのに自分から入れ墨して永遠の愛を誓ってくれたという田原氏の説明は亜美が失神している時に聞いたものだし、2人のプレイを見ていて必ずしもそんな風には思えなかった誠司だが、いずれにしても2人の関係は良く分からない。亜美が自分から話すのなら聞くがこちらからあれこれ聞きたくは無いし、2人の関係が今後も続くのかそれとももう別れてしまったのかさえ分からない。亜美は誠司こそ自分が探していた男で誠司のために入れ墨をしたのだと言うが、そんなことは勿論信じることが出来ない。客観的事実からしてそうでないことは明白なのである。誠司を嬉しがらせようとしてそう言っているに過ぎない。それは分かっているがこれだけの美人からそんな風に言われて悪い気はしないことも事実である。

 ホテルで4時間も過ごしてから誠司は亜美を東京駅まで送っていった。新幹線の入り口を通って歩いていく亜美は男達の視線の集中砲火を浴びていた。一緒に此処へ来るまでの間は側にいて亜美に気を取られていたから気が付かなかったのだが、きっとその間も男達に注視されていたに違いない。驚くほど短いワンピースを着ているからというだけではない。又、顔やスタイルがいいというだけでなく、何がとは上手く言えないのだが、全身からオーラのような物を発っして輝いているような雰囲気を持っているのである。亜美が歩く周りの空気が一変してしまう程強い何かを放射しているように感じる。遠ざかる亜美を見送りながら誠司は亜美にとらわれた自分というものを強く意識した。又彼女から呼び出しがあれば2人の関係をどうするつもりなのか、真面目な男女の付き合いとして関係を深めていこうというのか、それとも単なるプレイの相手方として時々会おうということなのか、そういったことを確かめる間もなく激しいセックスになだれ込むのであろう。誠司はクモにからめ取られた小さな虫になったように彼女にからめ取られたのだと思った。
 彼女とはSMプレイらしいことはまだ何もしていないが、彼女が望むなら浣腸でもムチ打ちでも何でも自分はやるだろうという気がする。それは言ってみれば彼女に操られているのと同じようなものだが、そういうのもSMプレイなのだろうか。いや、SMプレイには違いないだろうが、Sの男がMの女を責めるというのとは大分違うのではないか。それともSMプレイというものはそもそも初めからこういったものなのだろうか。誠司は前回撮影して雑誌に載らなかった写真を亜美に渡すつもりで持ってきていたのをすっかり忘れていたことに気付いた。自分のパソコンにも彼女の写真は全部取り入れたのだが、会社のプリンターは流石に高価な物で、誠司の物よりも遙かに鮮明で美しい印刷をする。これはうちに持ち帰って自分で保管することにしようと思った。これを見ながら彼女にどんなことをするのか想像するのも楽しいことだろう。彼女は貴方のしたいことをしてくれていいのよと言っていた。何をしたいのか、いや、彼女は何をすると喜んでくれるのか、そんなことを考えてみようと思った。



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