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亜美
【SM 官能小説】

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亜美-24

 「あれはいつでもいいのよ」
 「はあ」
 「それは有り難い。それではプレイの時間は取れる訳ですね。そうして頂ければ亜美が喜びます」
 「私は取材するばっかりで責められるのは初心者ですから、重々お手柔らかにお願いします」
 「そんなことは無いでしょう。礼子さんの名前はこの世界では有名ですから。でも私がやりたくてやる訳じゃないからほんの真似事でいいんです。側で裸の女性と私が何かやっていれば亜美が嫉妬して燃えるんですよ」
 「あのー」
 「はい?」
 「それで僕は彼女とセックスするんですか?」
 「はい、そうして下さい」
 「真似事じゃなくて本当に入れるんですか?」
 「馬鹿ね、撮影じゃないのよ。本当に入れなきゃ意味無いじゃないの」
 「はあ。するとコンドームをしないといけないと思いますけど、そこまで考えていなかったものですから」
 「いえ、避妊の手当はちゃんとしておりますから、コンドームはしなくて結構です」
 「中に出していいんですか?」
 「はい。セックスは中に出さなければ女も満足出来ないもんでしょう」
 「はあ」
 「ドクンドクンと沢山出してやって下さい。まだ若いんだから」
 「はあ、どんな風にやればいいんでしょう?」
 「馬鹿」
 「いや、あの」
 「ああ、どんな風にでも貴方の好きにして下さって結構ですよ。セックスをお願いする以上はバイブレーターと違うのは分かってますから。ピストン以外に何もしないでくれとか、あれは駄目、これはご法度なんて言いません。キスしたっていいし、キスマーク付けたっていい。本当に自分の女だと思って何でもやりたいことをやりたいようにしてくれていいんです」
 「はあ」
 「でもSMプレイだけでなしに、セックスをしてやってください」
 「はあ」
 「それじゃ取材を早く切り上げて欲しいんですが、この後はどんなプレイをお見せすれば宜しいでしょうか」
 「あっ、それでしたら浣腸して排泄場面を撮影させて貰うと有り難いんですが」
 「そうですか、分かりました」

 なるほど、昨日のトドのプレイ記事にこの女の写真を借用するのだなと一瞬思ったが、それは出来ない筈である。このカップルのプレイだって写真を添えて記事にするのだから。いくら工夫しても同じ女であることは背景やピアスで分かってしまう。やはり石井や水田も言っていたが、浣腸プレイというのは最近のトレンドらしい。SMと言うと浣腸が出てこなければいけないみたいになっている。しかしあんな美人のうんこならば出てくるうんこも美しいのかも知れない。仮にそうでなくとも目を背けたくなるということは無いだろう。あんな美人がどんな顔してうんこを出すのだろうかと誠司は初めて排泄の場面を見たいという気になっていた。
 男が部屋の隅に置いてあったキャスター付きの椅子を部屋の中央に出してきた。椅子はビニール張りで肘掛けがあり、これが飛行機や列車の肘掛けと同様上に上げられるようになっているが、それだけでなしに左右に開くようにもなっている。背もたれもリクライニングになっていて、その上には歯医者の椅子のように頭を固定するヘッドレストが付いている。男は背もたれをいっぱいに倒すと肘掛けはいっぱいに開いて水平位置に固定した。それからベッドに寝ていた女の所に行くと女は既に息を吹き返していたようで、少しふらつきながらも自分で歩いてきて椅子に乗った。腰掛けるのとは反対向きに膝立ちになっているのは、そのまま体を前に倒して尻を突きだした格好で浣腸する為だろう。背中は肩から尻に至るまで真っ赤に腫れ上がって痛々しかった。あれだけ赤く腫れていれば痛くない筈は無いと思う。両腕を水平に拡げて肘掛けの上で縛り付け、太い注射器のような浣腸を差し込んだ。顔を撮ってもいいと言われたので前に廻ってカメラを構えたが女は下を向いているので撮れない。
 するとそれを察した男が手のひらでピシャリと女の尻を叩き「顔を上げなさい」と言った。叩かれた女は痛かったようで、アーと長く尾を引く悲鳴を上げたが言われたとおり顔を上げた。前に掛かった髪を顔を振って払いのけようとしているので誠司が指で脇にどけてやると、女が誠司を見た。東京駅で会って以来この女と眼を合わせたのは初めてで、誠司はドギマギしてしまった。うるんだ女の眼は魔力でも秘めているかのように美しかった。打たれた尻がまだ痛むのかそれとも注入されている浣腸液が気持ち悪いのか、或いは気持ちいいのかも知れないが、眉根を苦しそうに寄せて上目遣いに誠司の眼をとらえている。慌ててカメラを構えるとファインダー越しに女がまだこちらを見ているのが分かったが、カメラというフィルターを通すと見られても全く恥ずかしい気はしなくなる。じっと見つめ返しながら女の美しい顔を何枚も撮った。普通の女は微笑んでいるときが最も魅力的に見えるものだと思うが、これほどの美人になると悩ましく歪めている顔でもとてつもない美人に見える。


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