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亜美
【SM 官能小説】

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亜美-20

 場所は会社からそれ程遠くない新宿の歌舞伎町であった。雑居ビルの中にあり、開店直前に店に入った。店の名前と各人の名前入りの顔写真を掲載するのが取材に応じる条件だからということで、顔写真も撮らなければならないことになった。店側は只で宣伝出来るし、ボトム通信側は取材費無しに取材出来る。こうして大量の尻モデルを調達した訳だが、ボトム通信では単純な尻の写真を沢山掲載するのが1番読者に喜ばれるらしい。
 顔写真を1枚、Tバックで前後から各1枚、真下から1枚、普通の下着で同様に各1枚という訳で1人に付き計7枚撮らなくてはいけない。これを20倍すれば140枚撮ることになる。失敗したかなと思って同じポーズを2回撮ることもあるだろうから、200枚くらいの写真を撮ることになるのではないだろうか。従業員の更衣室を片づけて一画を撮影場所とし、既に開店して働いているホステスを1人ずつ呼び入れて順に撮影した。
 殆どのホステスは既に穿いている物がTバックであり、普通のパンティは持ってきてないという人が多かったので、それについては別のTバックを穿いて貰ったり、或いは何も穿かずに撮影したりした。中腰になって少し尻を突き出した格好で尻の膨らみが程良く出るようなポーズを取って貰い、真下から撮るのはカメラを跨ぐように立って貰ってシャッターを押した。Tバックは細い紐状の物を穿いている人が多くて肛門の皺が見えているが、今の女性達はそんなことを気にしないのだろうか。それともこんな所で働いているとやはりその程度のことはどうでも良くなってしまうのだろうか。
 みんな若くて明るく、キャアキャア賑やかに騒ぎながらポーズを取る人が多い。他愛のないお喋りも交えて楽しい撮影だった。顔は胸から上の半身写真がいいと店長が注文するので、証明写真のような写真を撮った。下着を穿き替える時間もあるし、人が入れ替わる時間もある。中にはお喋りの好きな子もいる。
 「ねえ、今度プライベートで飲みに来て指名してよ」
 「給料安いから無理だなあ」
 「そんなこと言わないの。1万円くらい出せるでしょ? 指名してくれたら、チラッと見せたりしちゃうから」
 「いつも仕事でガバッと開いたのを見てるんだよ。今日も此処へ来る前に凄いのを2時間半も見てきた」
 「そうかあ。お兄さんの仕事だとそうかもね。それじゃ今見せちゃうから私の此処ってどうなのか批評してよ」
 「どうなのかって?」
 「だから綺麗だとか汚いとか」
 「そうだなあ、僕が今までに見た中で最高に綺麗な部類だな」
 「わあー、有り難う」

 そんなことを話したりしながら撮影していたものだから、20人全員を撮り終わるまでに4時間以上もかかった。礼子は何もすることが無いので途中で抜け出していなくなったが、戻った時にはハンバーガーとコーヒーを持ってきてくれた。
 翌日は朝から隷女亜美と会わなければいけないので、礼子は店から直接帰ったが、誠司は会社に戻って撮影した物をパソコンに取り込んだ。こうしておけばメモリーを傷つけたり紛失したりしないように気を使う必要がなくなるので、それだけして帰るつもりだったのである。ところがやはりモニターに映像として映し出されるとどんな風に撮れているかつい見てしまう。最近の女性は胸が大きくなったが尻もなかなか格好良くなった。1人ずつ画面に出して見ていると案外時間を取られてしまい、会社を出たのは12時を過ぎていた。しかし途中で石井や水田などから電話がかかってきたから、彼らも遅くまで働いているのである。

 翌日は東京駅の丸の内中央口で礼子と待ち合わせである。直ぐに入場券を買って新幹線の出口まで行ったが、写真だけが頼りなので上手く会えるのか不安だった。しかし礼子が機転を効かしてボトム通信を1冊持ってきたので、誠司がそれを何気ない格好で表紙が見えるように持って立っていた。表紙には変な写真を載せていないのでこんな時には助かるが、タイトルだけで中身を知っている人もいるから妙な顔をして見ていく人もいた。程なくカップルが近づいてきて写真で見た顔の女性であると確信したので直ぐに雑誌をしまった。



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