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June bride
【純愛 恋愛小説】

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第2章 動物園-1

あなたはホワイトタイガーのいるあの動物園が好きだと言って、車で2時間かけて連れて行ってくれた。

私が動物が好きだと言ったら、あなたは物凄く嬉しい顔をした。まるで本当は自分が行きたいだけなんじゃないかって思ったぐらい。ナビを見ながら車を運転するあなた。昨日も、そして明日も仕事なのに、私を喜ばせようとしてくれるあなたの優しさが嬉しかったよ?いつもありがとうって思いながら座席に座ってたんだよ?口にはしなかったけど…。

人気の動物園だから開園時間にはもう人がいっぱい。入り口まで遠い場所に車を停めて少し長い距離を歩いたよね。でもその距離がワクワクする気持ちをさらに高めてくれた。手を握って入り口までの道を歩く時間、私は好きだったよ?道路の脇を流れる川を覗き込んで、魚がいただけでもはしゃいでた。入り口に着く前に、既に私にとっては動物園だったんだね、きっと。いえ、家を出た瞬間、いえ、動物園に行くのを楽しみにして布団に入った瞬間から私はもう動物園にいたのかも知れないね。

色んな動物がいた。みんなの一番の目的はホワイトタイガーだったけど、私はもし仕切られていなかったらきっとホワイトタイガーやライオンの餌になってしまうであろうミーヤキャットが大好きだった。チョコチョコ動き、物音に敏感に反応し、時に二足立ちして周りをキョロキョロと見ている仕草が物凄く可愛かった。後にペットショップでミーヤキャットが売ってた時には本気で欲しくなっちゃった。どの動物よりも長くミーヤキャットを見てたよね。チョコチョコ動くとこがみーちゃんみたいって揶揄われたりして。

あたが好きだと言って買ってくれたプーさんカステラが大好きだった。たまに喉を詰まらせる私にスッとジュースを差し出してくれたよね?私が好きなオレンジジュースをいつも冷やしておいてくれたっけ。ライオンもダラけるぐらいに暑かった印象しかなかったな。そんな中で冷たいオレンジジュースは物凄く美味しかった。

歩き疲れた私は帰りの車の中、悪いなと思いながら寝ちゃうんだよね。あなたは私を起こさぬよう安全運転をしてくれた。噂では1人の時、かなり運転が荒いみたいだけど、私を乗せた時はいつも安全運転だった。私を大切にしてくれているんだっていつも思ってた。

私はミーヤキャットが一番好き。あなたの隣で可愛い可愛いとはしゃいだ私に、帰りのお土産屋さんでミーヤキャットの縫いぐるみを買ってくれたよね?その縫いぐるみはいつも枕元に置いて、あの時の楽しかった動物園をいつも思い出しています。あなたと笑顔を共有できた事が嬉しかった…。


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