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君と僕との狂騒曲
【ショタ 官能小説】

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君と僕との狂騒曲-2


 そんな素敵なスカウト活動を愉しみながら、僕はとてもいけない子供をやっていた。別に万引きをするわけでもなく(そんな勇気があるはずもない)喧嘩とかいじめとか(度胸なんてありはしない)なんにもしていなかったけど、自分では知らない間に罪人になっていた。少なくとも神の門がくぐれない程度には。

 それは一年前の7月の水色の空が冴え渡る午後の出来事。子供だから大人の年なんてわからないよ。でも、そのおじ様はとても優しい眼をしてた。僕に車に乗らないかと誘った。ドライブしようってね。今は一番いい季節だから。それに、その車はオープンカー。ドライブ。謎の言葉。僕の知っている限り、その時「マイカー」なる物を持っていた家庭は僅かにふたつ。僕には「知らない人についてっちゃだめ」より圧倒的に魅力的な呪文。

 それから走った緑なす大地は歪んで、曲がって、へえ、タクシーなんかと全然違うと思った。まるで、空にでも昇れそう。多摩丘陵の峠道を、それは魔法のように走った。僕は風になった。
               *
 帰り道の甘味屋で、僕はクリームあんみつを食べさせて貰った。それから、おじ様のお部屋にお邪魔した。生意気にも僕はアマンドにデビューしたばかり。だから、おじ様から「カルピスにする?」と聞かれたときには、「カフェ・オ・レがいいです」と答えた。おじ様はびっくりして目を見開いたけど、すぐに柔和な表情に戻って「おませさん」と、僕の頭をぐしゃぐしゃした。その後、汗を流しなさいと言われ、お風呂場で遊んで、横腹が歪むほどくすぐられたりして、なんでか解らないけど、とても気持ちがいい事をしてもらった。それから、習い事である美術研究所や友達との約束がない日には、頻繁におじ様の部屋を訪れた。僕は狐の手で弄ばれている雛だとは気がつかなかった。そう、子供だったから。

 何回めかの訪問で、僕は生まれて始めて射精した。その時の感じを何て言ったらいいのかな。躰の中からなにか嫌な物が吐き出されたみたいにすっきりして、手足の指先までずきんずきん痺れて、気持ちよくて動けなくなった。心臓が早鐘のように打って、それから凄く不安になった。おじ様は僕をいい子いい子してくれて、大丈夫だと安心させてくれたけど。「悪い物が出たから、良いことだ」って言ってくれた。

 それから、三日に一度は午後にはおじ様のところに行って(おじ様は身なりにうるさかったから、いつでも綺麗にアイロンのかけられた服を着ていった)やっぱり気持ちいい事をして貰った。それから、僕にはもっといけない物が躰の中に残っているので、出さなくちゃ駄目だと言われた。おじ様がくれたお薬を沢山飲んだらお腹が痛くなって、トイレに行ったら大変な下痢をした。心配そうなおじ様が、なにか冷たい水をお尻に入れてくれて、やがて水しか出なくなったら、おじ様が僕を抱えて布団に寝かせてくれた。それから、おじ様が「暖めた方がいいね」と言って、僕の背中にのしかかってきた。なんかやたらと苦しかったけど「いけない物」を出すためだから我慢した。だんだん、おじ様が言うように暖かくなってきた。お腹の中がほわんとして、回を重ねるうちに、とっても気持ちよくなった。一緒に「悪くて白いどろどろ」も出してくれたりすると、ふわーって意識が遠くなって、僕はとても幸せだった。
               *
 大好きなプラモデルや本を買っては、おじ様は僕を「暖め」た。現金じゃなかったけど、やっていることは「援助交際」と変わらなかったってこと。僕は、自分で気がつかないうちに呪われた快楽を躰に刻んでいった。それがこの先の運命を変えることなんて知らなかった。子供っていうのは順応する生き物だ。その上ひときわ僕は従順な子供だった。後に知ることになるが、母親の深刻にして淫乱な血筋も受け継いでいたのだろう。彼女は自殺幇助で有罪判決を受けている。

 一月も経たずに、僕はおじ様への挨拶代わりにおじ様の強張りを口に含んで、言われるままに上手にしゃぶったし、素直に俯せてお尻を突き出して「暖めて」貰うようになっていた。口にする言葉は「はい」だけ。他のは日本語にならなかった。子犬みたいな僕の声を、おじ様はとても歓んだ。
              *
その夏、僕の母親の「息子自慢」が災いし、気が付かないうちに僕は子供服のモデルをやらされた。僕は「自覚のない美少年」だったのだ。
何故スタジオの人々が僕にちやほやするのか解らなかったし、スタッフのお姉さんの提案で僕は女の子の服まで着ることになった。
その頃、僕の外見は完全に性別を失っていたのだ。「ヅラ」さえ被せてしまえば僕はどこから見ても見事に「女の子」だった。
その時のカメラマンは昼休みに僕を公園に連れだし、僕を裸にして撮影したり僕を今で言う「幼児性愛」の対象にした。
僕はおじ様から授けられた性技を何の苦もなく実践し、カメラマンのものを含み、そして受け入れた。
後日送られて来た素晴らしく美しいプリントをノートに挟み、心地よい背徳感を持って時折それを太陽の光に透かしてひとりでクスクスと笑った。


              *
 それでも僕は低学年の時よりは随分真面目に学校に通っていたし、不思議な物で、「秘密」のもたらす充足感は僕の心を強くした。だから、学校に行っても、教師の嫌がらせをやりすごす余裕が出来た。とっても皮肉な事に。

 僕は日常の危うさには気づかないで気楽に過ごし、日曜日にはスカウト活動をしたり、暇さえあれば読書にいそしんでいた。


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