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樹理
【その他 官能小説】

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樹理-24

 「何で徐々に結婚したくなったの?」
 「だって僕が結婚しないと売れ残っちゃうだろ? おもらしはするわ、子供は作れないわ、顔はきつい、性格もきつい。これじゃ誰も貰ってくれないわなあ。しょうがないから僕が貰ってやることにした」
 「本当? 本当なの?」
 「ああ、縛らせてくれるっていうことだし」
 「うん。結婚してくれるんなら何でも好きなようにしていい」
 「何言ってるんだ。今までだって浣腸なんか絶対厭だなんて言わなかったじゃないか」
 「だってそんなこと言うと逃げだしそうだったから」
 「逃げはしないけど結婚したがっているのに、そういうことを交換条件に持ち出したりしなかっただろ。それが良かった」
 「交換条件にしたら駄目だったの?」
 「ああ、結婚は何かの交換条件でするもんでは無いだろ。好きだから無条件で結婚するもんだ」
 「そうね」
 「だから僕もやらせないんなら結婚しない、やらせるなら結婚するなんて言い方はしなかっただろ?」
 「そうだったわね」
 「それじゃ明日仕事だから寝るぞ」
 「待って、待ってよ。私興奮して眠れないわ。結婚なんて夢みたいなこと言うんだもの」
 「夢という程のことは無いだろ。誰でもいずれは誰かと結婚する」
 「いいえ、貴方と結婚出来るなんて夢みたい。今まで見た中で1番素敵な夢だわ」
 「夢ならいつかは醒めるぞ」
 「本当に結婚してくれるんでしょ?」
 「するよ。冗談でこういうことは言わない」
 「有り難う。いつか長く付き合ってればその気になってくれるんじゃないかと思って自分を押さえていたのに、こんなに急に実現するなんて夢みたい。有り難う」
 「もう便秘に悩む必要も無いぞ」
 「何で?」
 「浣腸するのが好きだから」
 「そうだけど何で便秘だって知ってるの?」
 「子宮後屈なら便秘だろ?」
 「どうして知ってるの?」
 「本で調べた」
 「そう? 貴方ってそういう所が好きよ。関心無いような顔して聞いてたくせに本当は心配してちゃんと調べてるんだから。貴方って優しい人なのよ」
 「いや、便秘なら僕の好みにぴったりだと思って調べたんだ」
 「それは調べた後で分かったんじゃないの」
 「まあそうだけど」
 「ねえ、それならもう此処にずっと一緒にいてくれるんでしょ?」
 「まあ、引っ越しするまで偶には向こうにも行ってみないといけないけど」
 「でも向こうで寝る必要なんて無いでしょう?」
 「そうだな。樹理の臭い匂いに包まれてないと寝られなくなったみたいだし」
 「馬鹿。私ってそんなに匂う?」
 「ああ」
 「どんな匂い?」
 「おしっこの匂いだな。クラクラっとして気が付くとチンポが立ってる」
 「馬鹿」
 「あっ。いきなり入れるなよ」
 「だって好きなんだもの。愛してるんだもん」
 「分かってるよ」
 「愛してる?」
 「愛していなければ結婚はしないさ」
 「ずっと愛してね」
 「ああ」
 「お婆さんになってもね」
 「その時は僕も爺になってるさ」
 「そうね。早くそうなりたいわね」
 「ちっともそうなりたくない。いつまでも若いままでいたい」
 「そうだけど、ずっと年取るまで一緒にいたいねっていう話よ」
 「そうだな」


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