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幽霊と一緒
【コメディ その他小説】

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死神と一緒〜転校・喧嘩編〜-1

疾風の“死神転校宣言”からすでに二週間。未だに死神が転校してこない……。疾風曰く「以外と手続きに手間がかかってるらしいね」と言っているが、このままでは前回の最後にある[次回・死神登場]が嘘になってしまう。
神様、僕はどうすればいいんですか?

夏を思わせる快晴のとても暑い日。いつものように疾風を起こした後、朝食を作って食べる。納豆が食卓に並んでいないのは初日に納豆を無駄にされた過去があるからだ
零が朝食をとっていると疾風がテーブルについた。
「おはよ〜う」
あくびをしながらあいさつをする疾風に対し零は
「………」
無言
それにもかまわず喋る疾風「あ、そういえばさぁ」
どうやら目が覚めると一気にテンションが平常値に戻るらしい。
「(ズズ〜)」と味噌汁を啜る零。
「今日こそは死神が来るって連絡があったから」
疾風は食卓につきながら説明を続けた。すると無言だった零が口を開いた
「本当か?」
やけに疑った表情の零。疾風はそれを不満に思ったのか不機嫌な顔になった
「なんで零は俺が言ったことを信じないかな」
「お前が一週間前に[今日死神が来るからご馳走をすぐに用意して]と言うから和洋中のフルコースを作ったんだ」
すでに食べ終え自分の食器を洗っている零。振り向かずに喋るので表情はわからない。
「あれは美味かったね。もしかして料理の才能があるんじゃない?」
「問題はその後だ」
「何か問題があった?」
と言い、お茶を飲む疾風。しかし熱かったらしく、すぐさま口を離す
「お前本当に幽霊か?
問題っていうのはその日に死神が来たかどうかだ」
「あ〜熱かった。そういえば来てないね」
今度は慎重に飲む疾風。
「じゃあ俺は料理を作り損か?」
カチャカチャと食器を乾燥機に入れる零。そして出発直前の状態になった。
「いやいや、そんなことはないよ。俺が腹一杯になったしね」
疾風が冷蔵庫から何かを取出しながら言った。手には納豆を持っている
「それに緊急の用事で来れなくなったらしいし」
そう言いながら納豆のフタに手を掛けようとする疾風から素早く納豆を奪取した零。
「お前は今後一切納豆に触れるな。僕は先に行くから食器を洗ってから来いよ」カバンを取りキッチンを出ようとした。こいつを相手にして朝から疲れたくはない………
すると呼び止められた
「あ、ちょっと待って」
「何?」
「ご飯のおかわり」
疾風は笑顔でご飯茶碗を零に差し出していた。

「お、やっと来たか」
教室に入ると蒼氷に肩を叩かれた。正直すごく痛い
「やっとと言うほど遅くないだろ」
教室内には零たち以外に5、6人しかおらず活気はないに等しい。
「俺は最初に来たんだ。なんせ朝七時に登校したからな」
こいつはどれだけ早起きなのだろう……。
「ご苦労なことだな、疾風が聞いたら驚いて死ぬかもしれないな」
幽霊なので死ぬかどうかはわからないが……
「よく見れば疾風が来てないな、今日は一緒じゃないのか?」
肩を叩き続ける蒼氷。僕が痛いのがわからないのか?「どうでもいいから肩を叩くなよ。あいつは寝坊だから遅れるかな」
嘘だが説明するのが面倒だ「そういえばお前は知ってるか?」
今度は机を叩く蒼氷、喧しいな。


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