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ワイキキビーチに落ちる巨大な影
【SF 官能小説】

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UFO再来-1

「2人の受精を確認した」
 UFO対策本部……対策と言っても何もできずにただ見守るだけ、その内部で何が起こっているのかさえ把握できていなかったのだが……にUFOからの連絡が入った。
 もっとも、R星人は『生殖目的』と言ったのだ、把握は出来ないまでも想像、いや妄想だけは果てなく広がっていたのだが……。
「……受精……つまり彼女たちは君たちの子を宿したと言うのか?」
「そうだ、地球人の妊娠期間はどれくらいだ?」
「……お、概ね9ヶ月ほどだが……」
「そうか、平均寿命は80年ほどで間違いはないな?」
「……ああ……」
「我々R星人の寿命は150年ほどだから、おそらく子供は12ヶ月前後で産まれるだろう、我々は一旦帰還するが、結果如何によってはまた来る」
「な、何だと?」
「何をうろたえている、最初に通告したはずだ、我々の目的は生殖だ、地球人の女が我々の子孫を残せるとわかれば2人では到底足りないのはわかりきっているだろう?」
「地球上の女を全部……それでは地球人が絶滅してしまう」
「心配するな、そんな真似はしない」
「そ、そうなのか?」
「10億人ほどで充分だ」
「じゅ、10億人?」
「他の調査団の結果如何ではもっと少なくても良いかもしれないぞ」
「ふ、ふざけるな!」
「おいおい、これは随分と優しい提案だぞ、我々は惑星ひとつを吹っ飛ばせることを忘れるな」
「お、脅すつもりか?」
「脅しではないことはわかっているはずだ、疑うのであれば手始めにこの島を吹っ飛ばしてみせようか?」
「ま、待て!」
「安心しろ、地球人の女は我々の子孫を残せる可能性があるだけではない、実に具合が良いものだ、我々に極上の快楽も与えてくれることがわかった、それを大量に消滅させるような真似はしない」
「彼女らは無事なのか?」
「問題ない、精神的には壊れてしまったがな」
「こ……壊れた?」
「心配するな、我々には身体的ダメージを癒す液体があるのだ、腹の子を育ててもらわねばならない、R星までその中に浸して連れ帰る」
「そ、それではまるで動物扱いではないか!」
「そうだ、君らは、自分たちは地球上の他の動物とは違うと考えているようだが、我々から見れば大差は無いのだ、では、せいぜい安産を祈ってやっていてくれ」
「ま、待て!」

 行きがかり上『待て』とは言ったものの、さっさと飛び去ってくれた方がありがたい、 対策本部はUFOが飛び去るのを何も出来ずにただ見送った。


 一年後には、R星人がまたやってくるかもしれない……。
 地球は喧々囂々、様々な意見が飛び交ったが、相手は地球を吹っ飛ばす科学力を持っているのだ、どうにもならないのはわかりきっている。 
 しかし、女が大量に連れ去られるかも知れないと言うのに、男が指を咥えて見ていたのでは男が女に駆逐されて、結果的に地球人は滅亡しかねない……。
 
 結局意見はまとまる気配すら見せず、いくつかの核を保有する大国がそれぞれ独自に核ミサイルをありったけ建造し、大気圏外で迎撃する、それくらいしか対策の打ち様がなかった……戦車に竹槍で立ち向かうようなものだが……。
 
(*^3 (*-。-)  (*^3(*-。-)  (*^3(*-。-)  (*^3(*-。-)  (*^3(*-。-)

 各国がミサイル建造を急ピッチで進める中、またしてもハワイ上空に巨大UFOが現れた。
 ……まだ半年も経っていない、早過ぎるではないか……。

 再びUFO対策本部が設置される中、巨大UFOの中から現れたのは……。

「われわれは今絶滅の危機に瀕している、地球人の女が我々の子孫を残せるか調査に来た、とりあえず妊娠可能な女を2人差し出せ」
「お……お前たちはR星人ではないな! どこから来た!」
「我々はK星人だ、R星人からこの星を勧められてやってきた」
 K星人の上半身は地球人と非常に良く似ている、耳が尖っている以外はそっくりと言って良いほど、だが蹄のついた四本の脚を持ち、下半身はつややかな栗色の被毛に被われている……要するにケンタウロスそっくりの姿なのだ、そしてその股間からは赤黒い巨大なイチモツが……。


                 (終)


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