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お母さんじゃない
【母子相姦 官能小説】

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お母さんじゃない-4

(4)

「この子、名前思い出せない」
覗き込むとまた体を寄せてきた。
「江藤……」
「ああ、りさちゃんか。なんか変わったね。きれいになった」
「そうかな……」

 裕太は上の空だった。
(変わったのは、めぐみだ……そして、自分も……)
小学生の頃の淡い憧れとはちがう。異性として意識する心と体に成長していた。

 めぐみが時計を見て立ち上がった。
「もう帰らないと」
「用事あるの?」
「午後から、塾」
「また、来る?」
「わからないわ。練習はしたいけど……あんまり何度もだとご迷惑だし……」
「そんなことないよ。言ってみたら?」
「うん。お願いしてみる。ありがとう」
肩まで伸びた髪が揺れる後ろ姿を思わず抱きしめたい衝動にかられた。
 

「生徒さん、来た?」
「うん……」
「上手だったでしょう?」
「よく聴いてないよ。2階にいたし……」
あゆみが小学校の同級生だということを裕太は言わなかった。迷いはあった。
『同級生なんだ。もっと練習したいって言ってた』
そう言えばめぐみがまた来るかもしれない。だが、2階で過ごしたひとときを隠しておきたかった。何があったわけではないが、2人きりで部屋にいたことはやはり言えなかった。

(来るだろうか……)
来ないかもしれない。
(こんどどこかに行かないか?)
言えばよかった。……帰ってから思ったが、言えるはずはなかった。卒業以来初めて、それも偶然会った日にとてもそこまではできない。……
 めぐみが座ったベッドにそっと顔を当てて、裕太は息を吸い込んだ。においがするはずはないが、彼女の温もりが感じられるような気がした。


 めぐみが刺激となり、裕太の性機能は活発となった。脳裏に焼き付いた彼女の肢体、それに上品な態度物腰が昂奮を掻き立てる。あの落ち着いた微笑みの裏に『女』の本性がある。必ずある。……それは決して忌むべきことではない。当然、あるべきものなのだ。
とはいえ、高校生の裕太が信念をもってそう確信したわけではない。漠然と、女だって男と同じはずだと思い込んでいたにすぎない。

 心身の『性』が一段と膨張したのにはわけがある。めぐみと会って数日後、裕太は父と母のセックスを知ったのである。

(親がセックスをする……)
大人の男と女である。行為があるから子供だ生まれるのだ。考えてみれば何も不思議はないことだが、裕太は親のセックスを想像したことがなかったのである。

 その夜、いったん寝入った裕太が目を覚ましたのはめぐみを想う昂奮だったろうか。股間は硬くズキズキと疼いていた。2日間、オナニーを続けてしまった。
(今夜はやめよう……)
そう思って寝たのだが、ペニスを握るとめぐみが浮かんでくる。
 起き上がって冷たい飲み物を取りに階下に下りて行った。夜更けにおりることはまずない。トイレは2階にもあったし、洗面所もある。
(体を鎮めたい……)
めったにない、ふとした行動であった。

階段を降り切ったところで裕太の体が固まった。
(声……)
母の苦しそうな声が絞り出すように伝わってきた。
「くうう……もう、だめ……」
「ああ、いいよ、締まる、締まるよ、亜由美」
父の声……。低く、押し殺した声だ。
(セックス……)
そうれ容易に想像できた。

 動悸が高鳴った。
親の寝室は居間と襖一枚で仕切られている。
 足音を忍ばせていった。

「あなた、いきそう……」
「ああ、亜由美」
「出して、出して。赤ちゃんほしい」
「イク、イクよ」
あとは2人の呻き声となって、何も聞こえなくなった。ただ、気配は伝わってくる。
(いま、出たんだ……)

 裕太は階段のきしみを気にしながら息を殺して部屋に戻った。

 ベッドに仰向けになって、しばらく茫然としていた。
(あの母が……)
たしかにセックスをしていた。父のペニスを受け入れて、セックスをしていた。
やさしくて、若い、母……。
(お母さん……)
呟いたあとで、
(亜由美……)
心で呼んでいた。
 気づいたのは、母でありながらどこかで慕っている自分の気持ちであった。

(お母さんが……)
美しい母の体を思い描く。
(あの体が……)
見たことはないが、お風呂上りのパジャマ姿、ふと垣間見た着替え……。目にした彼女のたおやかな肢体が想像と相まって裕太の中には在った。その母が、
(脚を開いて……挿入した……)
ショックとともに、昂奮し、そして父に、嫉妬した。……

 父と母がセックスをする。それは自分とは別世界のことなのだ。わかっている。わかってはいたが、心が乱れ、濁った。
 そんな不安定な時にめぐみと再会したのだった。だからなおさら彼女の肉体に関心が向いてしまったのである。

 


  
 
 
 




 
 


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