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京子
【青春 恋愛小説】

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京子-17

 「僕は18になっても駄目なの?」
 「そう」
 「何で?」
 「陽介は人より2才くらい発育が遅れてるから」
 「だからそういうの見ないと余計発育が遅れる」
 「そういう時だけ屁理屈が達者になる」
 「陽介君おっぱいの大きい人が好きなの?」
 「うん」
 「何で?」
 「何でって?」
 「そんなの大きいのがいいに決まってんじゃん、ナア?」
 「あんた達2人とも子供なのよ」
 「何で?」
 「大きいおっぱい見るとお母さんのおっぱい思い出すんでしょ」
 「母さんのおっぱいなんて憶えていない」
 「無意識の幼児記憶って奴よ」
 「木村だってデカイじゃん」
 「私のことはいいの」
 「村井さんは小さいね」
 「あら失礼ね。木村さんよりは小さいけど標準よりは大きいのよ」
 「女の子のおっぱいなんか見るんじゃないの」
 「だって見えちゃうもん、ナア?」
 「うん」
 「顔見てなさい」
 「木村の顔なんて見飽きた」
 「まあ。陽介空気入れ返せ」
 「あっ。嘘嘘。木村さんの顔は美人過ぎて眩しい」
 「今更遅い」
 「木村さんの顔を見飽きたなんて言うと罰が当たるわよ。うちの学校の男の子なんか木村さんの話ばっかりなんだから」
 「何で? 何で木村のこと知ってるの?」
 「だってこの前バレーの対抗試合に来たじゃない」
 「へえ。勝ったの?」
 「当たり前。この京子さんのジャンピング・スパイクは超高校級なんだから」
 「ジャンピング・スパイクなんて出来るの?」
 「出来るわよ」
 「大きいおっぱいが揺れて邪魔じゃない?」
 「ちゃんと抑えてるから大丈夫なの。変なこと心配しないでいいの」
 「片手で押さえて片手でスパイクするの?」
 「馬鹿。陽介はセックスしようとか一緒に寝ようって言っても全然興味示さない癖におっぱいの話になると俄然興味を示すね」
 「木村さんそんな話をしてるの?」
 「うん。陽介からかってると面白いから」
 「いいわねえ。私も転校しようかしら」
 「村井さん、セックスの話なら僕がいくらでも聞きますよ」
 「あんたじゃ駄目なの」
 「陽介は巨乳が異常に好きなんだ」
 「そんなこと無い」
 「そんなことあるでしょ。巨乳事典なんて本持ってたからまだ早いって取り上げたのよ」
 「そんな本があるんですか?」
 「あるの。顔も腹も写ってなくてただ胸だけ大写しにした写真が50枚あって怒濤の巨乳100個なんて書いてあんの」
 「お姉さんも巨乳だから陽介君も巨乳が好きなんじゃないですか」
 「そうねえ。母さんも大きいし」
 「やっぱり子供なんだわ」
 「そんなこと無い。僕はおっぱいに女を感じるんだ」
 「大体おっぱいっていう言い方からして子供なんだわ」
 「じゃ何て言えばいいの」
 「胸とか乳とか乳房とかいろいろあるでしょ。おっぱいっていうのは幼児語だよ」
 「そうかなあ」
 「その巨乳事典ってどうしたの? 買ったの?」
 「うん。駅前の本屋で立ち読みしてたら買わされちゃったんだ」
 「そんな本良く立ち読み出来るね。恥ずかしい」
 「うん。恥ずかしかった」
 「恥ずかしいっていうのは人並みに分かるんだ」
 「うん。分かる」
 「分かったら、そんなの立ち読みすんじゃないの」
 「表紙につられちゃって」
 「どんな表紙?」
 「だから表紙も中身もおっぱいの拡大写真だけなのよ。顔が無かったら普通の男は面白いと思わないんだよ」
 「顔は鑑賞の邪魔だ」
 「それで私に興味示さないんだ」
 「何で?」
 「皆私の顔見て騒ぐのよ」
 「うん。確かに木村さんは美人だよ。私よりずっと美人だ」
 「厭だ。そんなことはありませんけど」
 「女同士で褒めるんじゃないの」
 「あんた達が気付かないみたいだからよ」
 「でも陽介は村井さんのことミスユニバースって言ってたね」
 「あら」
 「まあ」
 「それは別に顔のことじゃないよ」
 「じゃ何のこと」
 「体のこと」
 「体? いやらしい」
 「有り難う。私の体はそんなにいいとは思わないけど」
 「体だったら木村の方がエロいんじゃ無いの?」


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