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蛍の想ひ人
【女性向け 官能小説】

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その日から、由布子さんへの連絡を絶った。

いつも俺から連絡をしている2人の関係は
俺が連絡をしなければ、デートもしない関係で
あぁ、こんなもんだったのかとお笑いだ。

仕事に没頭して、仕事中のプライベートの電話を一切受付ないようにしてみれば
帰宅は終電か、その後のタクシーだ。
家電では連絡がつかない。

あれから数回由布子さんから電話があったらしいけど
俺は返信せずにいた。

「なに?なんかあった?」

今年部内全員に一人一台ずつ配布されたパーソナルコンピューターの
画面を見ながら新田が言った。

それでも何も答えない俺に新田は急に話を変え

「これさぁ、そのうち、社員全員が一人一台になるんだろうな」

今はまだ、各部に1〜2台のコンピューターは
経営管理部だけいち早く全員分支給された。

「別れる、かも、しれない」
「ふ〜ん」
「もともと、恋人として付き合っていたか疑問だけどな」
「・・・・」

新田も思うところは沢山あるだろうに
それ以上は何も俺には言わなかった。

「飲み行くか〜?」
「だな」

久しぶりに、新田との飲み会に少し心が晴れて
今日は適当に切りあげようと決めた。




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