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妙子2
【その他 官能小説】

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妙子2-45

 「好きで喧嘩した訳じゃない」
 「そうか? 今日のあんたを見てると闘志と言うより殺気の固まりだ。喧嘩しに来ましたって顔してる」
 「俺は普段からこんな顔さ。それに俺は昔から仏の研と言われてるんだ」
 「そんなのは聞いたことないな」
 「くどいようだけど、あんたを疑ったのは俺の勘違いだということに間違いないんだな?」
 「さっきの話の裏側を聞かせてやるよ。青いセーターに優しく話をすると俺は久美から3万円貰うんだ。その内1万円を体のデカイ若いもんに渡す。そいつは俺の隣に立ってるだけだ。一言も話をしないし、余計な動きはするなと言ってある。それだけで1万円だ。誰かを襲えと言えば1万では済まない。俺達の世界も義理人情では歯車が廻らなくなったんだ」
 「しかし金なら久美が払うだろう」
 「あのなあ。久美があれだけ可愛い顔してて結婚詐欺みたいなことをしてるのは何故だと思う? あれは普通にやっててもナンバー1になれる女だ。ナンバー1になれば給料も指名のバックもちょっとしたもんなんだぜ。飲みに来てるサラリーマンなんか足元にも及ばない」
 「つまり久美は金に渋いという訳か」
 「そんな程度じゃない。あいつは金の亡者さ。確かにプライドは強いが、その為に金を使うとは思えない」
 「ほう」




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