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妙子2
【その他 官能小説】

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妙子2-4

 「嘘っていうことはないが、あんな風に書いてあると健全な店だと思って普通の客が安心するからだ」
 「そうだったのか」
 「お前もヤクザは嫌いか?」
 「うん。ヤクザなんて大嫌い」
 「何故?」
 「だって乱暴だから」
 「ヤクザじゃない奴でも乱暴な男はいるだろう」
 「うん。だからそういうのも嫌い」
 「それじゃ優しいヤクザだったらどうだ?」
 「優しい人ならヤクザだっていいよ」
 「お前は馬鹿だな」
 「何で?」
 「優しいヤクザなんていないんだ」
 「そう? そうかも知れないね」
 「それはそうだ。だから暴力団と言うんだ」
 「そうか。でも、だったら何で今日はお店に来たの?」
 「呼び込みやってる奴が知り合いで、断りきれなかったんだ」
 「あの新しい人?」
 「ああ」
 「あの人いつも元気いっぱいって感じだね」
 「呼び込みなんてそういう奴でないと出来ないだろう」
 「うん」
 「どうでもいいけど、さっきから良く喰うな」
 「え? いけなかった?」
 「いや。感心しただけだ」
 「あんまり高かったら少し私が出すから」
 「馬鹿。こんな所は沢山喰っても少ししか喰わなくても、値段に変わりなんてないんだ」
 「そうなの?」
 「飲み屋と同じだ。こいつはいくら払えそうかなって考えて、払えそうな金額の1番高い数字を言うだけで喰った数なんて関係ない」
 「お寿司屋さんて、そんななの?」
 「そうじゃない所もあるが、こういう深夜にやってる所はそうだ」
 「研さん。そんなこと言わないで下さいよ。うちは明朗会計なんですから」
 「そうだとあり難いな」
 「厭ですねえ、うちはそんなことしませんよ」
 「何をいくつ喰ったかちゃんと覚えてるのか?」
 「ちゃんと書いてますよ。ほら」
 「ねえ。此処って研の知り合いのお店だったの?」
 「偶々な」
 「だって私が連れて来たんだよ」
 「だから偶々だ」
 「そしたら、そう言えばいいのに」
 「だから今言った」
 「そうか。此処には良く来るの?」
 「いや。寿司なんて1人で入って喰うもんじゃないだろう」
 「そう?」
 「特に深夜となるとそうだ」
 「多勢で来るもんなの?」
 「そうじゃない。お前みたいな美人を連れて2人で来る所だと言ってるんだ」
 「私って美人?」
 「だから連れて来た」
 「本当?」
 「こいつに聞いてみな」
 「ええ。今までうちに来たお客さんの中で1番の美人です」
 「あんな嘘言ってる」
 「嘘じゃありませんよ」
 「嘘よ。ここには久美ちゃんと来たことだってあるんだから」
 「久美ちゃんて誰だ?」
 「お店のナンバー1」
 「ほう」
 「美人って言われれば嬉しいけど、久美ちゃんより美人だって言われると嬉しくないよ」
 「何で?」
 「だって嘘だと思うから」
 「そいつはそんなに美人なのか?」
 「うん」
 「お前も捨てたもんじゃないぞ」
 「有難う。そういう風に言って貰うと本当に褒めて貰った気がする」
 「さて、そろそろ明朗会計して貰って帰るとするか」
 「うん。ご馳走様」


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